2021 Fiscal Year Annual Research Report
地域社会の不均等発展と地域社会類型の再編に関する研究
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19K02095
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Research Institution | Sapporo International University |
Principal Investigator |
小内 透 札幌国際大学, 人文学部, 教授 (80177253)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 地域社会類型 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、1950年以前のデータの入力を行った。大学図書館等に所蔵されている冊子体の統計資料から収集したデータを整理し、入力した。収集できた主な市町村別データは、人口(1920・1925・1930・1935・1940・1947・1950年)、労働力人口・従業上の地位別人口(1950年)、産業別人口(1930・1950年)、老人人口(1920・1925・1930・1935・1950年)、外国籍人口(1920・1930・1950年)、職業別人口(1920・1930・1950年)などである。 これらのデータは、すでに前年度までに収集と整理を終えており、さらに総務省の統計図書館や国立国会図書館等での資料収集も計画していたが、コロナ禍により東京への出張が難しくなったため、計画を断念せざるをえなかった。入手済みのデータ入力も作業を担当していた補助者の確保が難しかったため、本年度は業者に委託した。 以上のような事情により、データ入力の完了が遅くなった。そのため、十分な分析は今後の課題となるが、現時点で明らかになっているのは、現段階における地域社会のマクロな全体構造を、全般的都市化、都市型社会への移行、過疎-過密、東京一極集中といった概括的な形だけで単純に把握できないことである。それは、都道府県レベルでの地域社会類型の多様化から収斂化の動き、市町村レベルでの小零細低生産力サービス業地域の急増、超流動地域に代表される自立性喪失地域の着実な増加、医療・福祉関係中心のサービス業を産業基盤とする地域の確実な増加などに象徴的に示されている。 したがって、今後とも地域社会のマクロな全体構造がどのような形で変化するのかをデータにもとづきながら検討していく必要がある。
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