2023 Fiscal Year Annual Research Report
Empirical research on the re-categorization process of local third sector organizations by national infrastructure organizations
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19K02098
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
清水 洋行 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (50282786)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 中間支援 / サード・セクター / NPO / プラットフォーム / 地域社会 / 食支援 / Meals on Wheels |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍のため未実施であった海外調査として、南オーストラリア州にて、Meals on Wheels South Australia協会とフードバンクほかを訪問し、ヒアリング、資料収集、活動の観察等を行なった。MOWSA協会では、主な財源の州から連邦への移行に伴う中間支援の対応を中心に把握した。具体的には、①ボランティアによる調理活動に関して、従来の財務管理やマニュアル作成、研修といった間接的な中間支援に加えて、活動現場への職員配置や加工食材の提供などの直接的な中間支援の推進、②ロビイングのため、当団体において職員ではなくボランティアが調理・配達を担うことがもつ社会的価値の評価の把握である。 国内における食支援活動の中間支援のニーズとあり方を検討するため、全国食支援活動協力会を実施主体とするアンケート「「食」をともなう居場所づくりの支援にかんする調査」に協力した。本調査は自治体・社協向けと活動団体向けの各調査票を用いて9県にて実施し、支援内容と支援ニーズ、スケール別のネットワーク、食支援の価値への評価等について、双方の比較分析を行なった。その成果の一部を、行政、社協、中間支援組織、活動団体等を対象とする全国セミナーにて公開し、フィードバックを得た。 千葉県内のNPO法人が休眠預金事業(多世代が食でつながる居場所づくり)の実行団体として事務局を務めて実施したフォーラムの企画・実施に参加し、実行委員会を構成する県内の各種の食支援活動団体、生協、社協、中間支援組織、フォーラム参加者等から、「食でつながる居場所づくり」に関する考え方や関係資源、支援ニーズなど把握し、各種の食支援を対象に含む中間支援機能を果たす県域のプラットフォームのあり方を検討した。 上記の調査からの知見の一部は、地域社会学会第48回大会シンポジウム「流動化する社会における生活困難と地域社会」の企画につながった。
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