2021 Fiscal Year Research-status Report
Study on Relationship between Residents' Activities and Experiences of "Being Supported" in the Course of Recovery from Disaster
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19K02100
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
大堀 研 青山学院大学, コミュニティ人間科学部, 准教授 (20436603)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 受援経験 / 市民活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、災害被災地における市民活動団体の、外部からの支援を受ける経験(受援経験)が、団体活動に及ぼす影響を検討するものである。岩手県釜石市の市民活動団体複数を対象に、団体メンバーへのインタビュー調査を実施することを計画している。 2021年度は当初計画の最終年度にあたるものの、研究を開始した2019年度から新型コロナウイルス感染症の影響で現地への調査旅行が実施できなかったことから、同年度に集中的にインタビュー調査を実施することを予定していた。実際に10月頃から感染者数の減少がみられたことから、1月から2月に集中的な調査を考え、関係者に連絡をとるなどしていた。だが年明けからの感染者数急増のため、1年間の延長を見越し、同年度も現地での調査を断念した。 研究費のうち調査旅行に使用する割合が高くなる予定であったことから、他の部分への支出を控えていた。調査旅行を断念したのが年度終盤となったことから、2021年度は研究費を支出せず、延長年度となる2022年度に集中的に使用することとした。 これらから、2021年度は研究の進展は小幅であった。支援に関する福祉社会学、開発学の先行研究の検討等、文献の確認・整理を一定程度進めたほか、東日本大震災に関する先行研究等の確認も継続的に実施した。 なお、市民活動ならびに受援経験が主題ではないが、東日本大震災に関する学会大会部会に関して、本研究で行った文献研究の成果も活かし、レビュー的論考を一本発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究助成申請時の計画では2019年度に予備的な調査を実施した上で2020年度に釜石市において本格的なインタビュー調査を実施することを予定していた。し かし2019年度の台風19号被災ならびに新型コロナウイルス感染症の流行開始に続き、2020年度、2021年度とも、同感染症の流行により現地調査が実施できなかった。オンラインによるインタビュー調査の可能性も検討したが、本格的なインタビューとしては直接の面談が必要と考え、 ここまではオンラインによるインタビュー調査を実施してこなかった。 以上の理由により、予定と比較して研究の進展が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は延長年度であり、確実に研究を終えることが必要であることから、これまでの方針を転換し、現地調査にこだわらず、オンラインでのインタビュー調査を積極的に採用する。年度の前半で複数人にオンラインでの面談を行い、一定程度の見通しを得られるよう努める。その上で、年度後半に現地での調査が可能な状況であれば、ポイントを絞り必要最低限のインタビューを実施する。仮に現地調査が不可能な場合も対応可能なように研究を推進する。
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Causes of Carryover |
2021年度当初、現地でのインタビュー調査を中心に進めることとしていたこと、並びに10月頃から現地調査の可能性が高まったが2021年末を境に状況が急変したこと、等のために十分に研究費を使用するタイミングを失った。
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