2022 Fiscal Year Research-status Report
米国のジェントリフィケーションの研究-創造都市政策に抗する都市社会運動を注視し
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19K02120
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
矢作 弘 龍谷大学, 公私立大学の部局等, フェロー (40364020)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ルーラルGentrification / グリーンGentrification / ツーリズムGenricication / Gentrification / COVIDー19 |
Outline of Annual Research Achievements |
Gentrificationの文献研究を継続しています。また、Gentrification研究が新たな方向に展開を示しています。それをフォローし、次のGentrication研究のステップを考えています。また、それを深めるために2022年夏から現地調査をはじました。さらにCOVIDー19と「都市の「かたち」」をめぐる論考をまとめました。それもまた、次のGentrification研究の方向性を探す意図があります。 1)8月末から9月上旬にナポリの現地調査をしました。ツーリズムが回復し、それが「都市の「かたち」」の変容にどのような影響を及ぼしているかの調査でした。ナポリ大学の都市計画教授にインタビューできました。 2)9月中旬、シンシナチで開催された国際都市学会に参加し、報告すると同時にその後、ナッシュビル、NYの調査をしました。ナッシュビルはブーミングタウンです。IT系のハイテク企業の立地が急です。ダウンタウンを中心に超高層ビルの建設ラッシュです。Gentrificationが進行しています。NYは依然、ダウンタウン、ミッドタウンに空きビルが多いようです。ブルックリンの、港地区が注目され、クラフトビールショップなどが進出してきています。 3)イタリアでは中山間地、アメリカではバモントのバーリントに行きました。ルーラルGentrification、ツーリズムGentrivicatonがGentrification研究の新方向です。COVIDー19の影響もありますが、リモートワークが普及し、こうしたエリアでも新しいタイプのGentrificationが話題になっています。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVIDー19のために国内外調査に制約があった。特に本テーマの場合、海外の現地調査を欠かせない。幸い2022年夏頃から海外渡航が緩和され、おかげで現地調査に臨むことができた。都市学は現場をしっかり歩き、観察することに意義がある。考現学に通じる学術研究手法である。 上記したようにGentrification研究が、Super-star都市のそれに限らず、いろいろな地域の変容をGentrification理論を介して理解しよう、という取り組みが始まっている。、これについても、単に文献研究に止まらず、足を伸ばして現地視察できたことは幸いである。
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Strategy for Future Research Activity |
Green Gentrification、Rural Gentrificationなどの研究をさらに深化させたいと考えている。それによって現代資本主義の活力を具現するパワー=Gentrificationの実相を的確に掴めるようになる、と考えている。 2023年にミラノのGreen Gentrification,トスカーナのRural gentrificationを調査する、さらにルール地方(旧煤煙型工業地帯)を訪ね、縮小都市とその再生、再生が呼び起こすGentrificationの調査を企画している。 年度末に向けて本研究を総括する論文を執筆する。
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Causes of Carryover |
COVIDー19のため海外調査に規制があった。 今年度は海外調査に踏み切る。
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