• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2019 Fiscal Year Research-status Report

高齢化しつつある自閉症成人の家族が抱える負担についての多角的研究

Research Project

Project/Area Number 19K02186
Research InstitutionNational Hospital Organization, Kikuchi National Hospital

Principal Investigator

田中 恭子  独立行政法人国立病院機構菊池病院(臨床研究部), 臨床研究部, 医師 (30740154)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords自閉症 / 家族 / 高齢化 / 役割
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、高齢化しつつある自閉症スペクトラム(Autism Spectrum Disorder; ASD)者を介護する家族の負担や影響を与える要因を解明することである。介護者自身も高齢化しているという二重の高齢化の中で特有の困難をもつと仮定される。
令和元年度はアンケートの作成のため、先行研究のレビューを行った。高齢化しつつある知的障害者の家族は肯定/否定の両側面からなるユニークな経験をしていることや、関わりの頻度の変化、満足度、自己肯定感などに変化がみられることが指摘されている。レビューの結果から、当初想定していたZarit介護負担尺度は、家族の負担の一端しかとらえられないこと、肯定的側面への評価ができないことなどが分かり、他の尺度も参考にして本調査の目的にあった調査票を作成することとした。
また今回期せずして、コロナウイルス流行のために施設生活者や家族には大きな生活の変化が強いられたが、そのような不測の事態は家族負担に大きく影響することが想定された。したがって、負担に影響する要因として災害や疾病、事故などの予期せぬ事態が起こったことも新たに加えて検討する方針とした。
アンケートは家族の背景、負担度、介護役割に対する心理的回顧、それらの影響を与える要因などを含むものとし、一家族にパイロット研究として記入を依頼した。その結果、記入しづらい点や改良点などの問題が明らかとなったため、変更を加え、最終版のアンケート調査用紙が完成した。アンケート集計や結果に対する解析の仕方について検討を行い、速やかに結果の分析が開始できるように準備を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

令和元年度末には家族へのアンケート調査の依頼のため、施設関係者や家族会代表者と面会し、研究概要を説明し、協力への同意を得る計画をしていた。しかし、コロナウイルス流行のため、施設内への部外者の立ち入りが原則禁止となり、面会を行うことができなかったためアンケート調査も実施できていない。施設関係者、家族会の方とはメール等での連絡はとれており、口頭での承諾はいただいているので、次年度には実施できる見込みである。

Strategy for Future Research Activity

令和2年度では作成したアンケートを家族に依頼し、データの回収を急ぐ。データが得られた後には解析を行い、家族の負担の程度や関連する要因について検討を行う。令和2年度内に結果をまとめ、学会発表などの準備を行う。令和3年度に向け、家族の介護者交代に関わる課題についてインタビューの方法や解析法について準備を行う。

Causes of Carryover

令和元年度はコロナウイルス流行のため、予定していたアンケート調査を開始することができず、使用予定であった人件費・謝金の出費がなかった。また学会なども軒並み中止となったため旅費も使用できなかった。令和2年度はアンケート調査の実施、および結果の解析、結果の報告のための学会発表など計画を実行できる見込みである。

URL: 

Published: 2021-01-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi