2022 Fiscal Year Research-status Report
出産前にダウン症候群確定診断を受けた後「妊娠継続」の選択をもたらす要因の検討
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19K02234
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
杉田 穏子 青山学院大学, コミュニティ人間科学部, 教授 (50270012)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 出資前診断 / 妊娠継続 / 中断 / しょうがい観 / ダウン症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで妊娠継続を選択した妊婦、夫婦8例のインタビュー調査を実施してきた。その結果、8例中の半数は、迷いなく妊娠継続を選択しているが、半数は妊娠継続か中断かをギリギリまで迷いながら選択している姿が明らかになってきた。またそのような人たちは中断を選択した人にも強い共感を示していた。そこで、本年度は主に国内外の文献の情報を集め、出生前診断でさまざまなしょうがいの診断を受けた人を対象としている文献の中から、特に「ダウン症の診断」を受けた対象者を扱っている文献を詳細に検討した。その中でAmy R. Reed と Kathryn L. Berrier(2017)は、出生前診断の結果、ダウン症の確定診断を受け「中断」(3名)、「出産」(4名)「養子縁組」(2名)をそれぞれ選択した人たちにインタビューを行い、「意思決定に影響を与える要因は、明らかに一人ひとりに対して異なる意味、ベクトル、および価値を有する」と結論づけている。例えば「妊婦が高齢」という要因も、ある人には「これが最後の妊娠の機会だから産もう」という意味に、ある人には「この子が成人する時には私は60歳で、障がいのある子は育てられないので中断しよう」と別の意味付けがされるとしている。このようなインタビューの経験、文献の知見から、確定診断後の選択に影響を与える要因の検討を深めるには、妊娠継続をした人だけでなく、中断をした人にもインタビューを行う必要性があると判断し、倫理審査委員会に対象者の変更申請を行い、2回の審査を受け、2023年4月に承認された。そのためインタビュー調査は行えていない。2022年度は、海外の文献で、出生前診断で「ダウン症の診断」を受けた対象者を扱っている最新の3つの文献を比較し論文化した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
対象者を「中断者」にも広げることにしたため倫理審査会での審査が必要で、そのための準備を行い、インタビュー調査は行うことができなかった。倫理審査は2023年4月に承認されたので、対象者を見つける困難さはあるが、今年度はインタビュー調査を行っていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
この研究は今年度で終了するはずであったが、新型コロナ感染の影響、さらに対象者を「妊娠継続者」だけでなく「中断者」にも広げたため倫理審査が必要になり、ようやく2023年4月に承認された。以上のことなどから、十分にインタビュー調査を行えていない。そのため研究期間の1年延長をお願いしたいと考えている。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響で関連学会がオンラインとなり旅費を使用することができなかった。さらに研究対象者を「妊娠継続者」から「中断者」へも広げる必要性があったため倫理審査が必要となり、インタビュー調査を行うことができなかったため。 今年度は、2023年4月に倫理審査が承認されたため、インタビュー対象者を探し、調査を行っていきたい。また関連学会にも出席し、研究協力者を探していきたい。
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Research Products
(1 results)