2019 Fiscal Year Research-status Report
ベトナムのハンセン病元患者の子どもが持つ「傷つきやすさ」とエンパワーメント支援
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19K02237
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
渡辺 弘之 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (10300097)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ベトナム / ハンセン病 / 子ども / 傷つきやすさ / vulnerability |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年8月、ベトナムのカウンターパート機関と本研究推進についての意見交換を行い、今後の調査研究についての基本的合意に達した。研究の枠組みについては研究代表者とカウンターパート機関が作成し、データ収集についてはカウンターパート機関が実施する。また本研究のテーマについて、2019年8月にベトナム・クイニョン市においてベトナム教育訓練省スタッフとディスカッションする機会を持ち、本研究からもたらされうる結果についてベトナムの教育制度にフィードバックしていく旨の内容が取り交わされた。 また2019年度に研究代表者は研究に用いるフレームワークの文献収集を行い、カウンターパート機関に対して調査研究に必要な概念ツールについてのプレゼンテーションを行った。 その他、次年度以降の調査研究の実施に先立ち、関係機関スタッフからの聞き取りを行い、質問紙作成の参考とした。具体的には、対象者のケアを行っている保健ワーカー、看護師、患者自治会スタッフなどから、対象地(ハンセン病患者村)の現況について確認し、子どもたちの置かれている状況、進学状況、健康問題、家族関係などの問題についての聞き取りを行った。その結果、子どもたちの進学問題(主に経済的な問題)や、小学生児童生徒の健康問題等についての問題が共有されており、今研究のトピックとして反映させてほしいとの要望が寄せられた。 またこれまで収集したデータを英語論文にまとめ、専門雑誌に投稿した(現在査読中)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
カウンターパート機関との調整など、研究に必要な環境整備が概ね実現できたことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究所年度に実施した研究のフレーム仮説をカウンターパート機関に提示し、その後具体的なデータ収集に取りかかる。しかし、コロナウィルスの流行状況により、ベトナムでの現地調査が実施できない可能性があるため、その場合データ収集はカウンターパート機関に依頼することとしたい。
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Causes of Carryover |
ベトナムでの物価が年々上昇しており、人件費や滞在費の出費が増加したこと、またWindows7のサポート停止などに伴う電子機器の入れ替えが生じたことから、次年度使用額が発生した。
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