2023 Fiscal Year Annual Research Report
A Developmental Study of Riskassessmentsheets on Neglect and Psychological abuse riskassessment sheets on Child abuse
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19K02257
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
山田 麻紗子 日本福祉大学, 福祉社会開発研究所, 客員研究所員 (90387746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 忍 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (50634606) [Withdrawn]
千賀 則史 同朋大学, 社会福祉学部, 准教授(移行) (70803782)
姜 民護 同志社大学, 社会学部, 助教 (60802254)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ネグレクト・心理的虐待のリスクアセスメントシート / ネグレクト・心理的虐待の特徴と発見の着眼点 / 実務家の視点に着目したアセスメント / 海外の児童虐待対応 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度では、「韓国における児童福祉を巡る改革の現状と課題」を調査するため、児童の権利保障・保育・協議離婚制度・虐待対応に関する関係機関を訪問し、インタビューと意見交換を行った。その内容を所属先のジャーナルに投稿するため、原稿化している。また、2018年度からA市との共同研究として始め、その後5年間に実施した研究の経過と内容等をまとめ、今後A市児童相談所(以下、A市児相)等で研究成果を活用してもらえるように、冊子にしてA市の3つの児相に配布した。 研究期間全体を振り返ると、A市の依頼を受けて「児童虐待におけるネグレクト・心理的虐待のリスクアセスメントシートの研究・開発」を2018年4月から開始し、2019年4月からは科研費で研究を推進した。初めに、A市から提供された1万件以上の基礎データの分析から量的研究および児相職員のインタビュー調査を基に行った質的研究を通して、ネグレクト・心理的虐待の特徴を明確にすることができた。次に、A市児相職員等がネグレクト・心理的虐待のリスクアセスメント時に、ケースのどのような点に着目し、何をどう把握し、把握した内容を組み立てて児童虐待対応に当たっているかなどを複数の職種・職員から聴き取り、実務経験を生かしたシート作りを目標にして、開発を進めた。最後に、海外(アメリカ・韓国)の研究協力者との意見交換や海外の関係機関の訪問・調査を行って、理解や知識を深め、発見が難しい等様々な課題を持つネグレクト・心理的虐待に有用なシートの開発および同シート使用の手引きを作成した。2023年1月末には、「一時保護決定のためのリスクアセスメント(ネグレクト・心理的虐待)」および同手引きの最終版を仕上げ、A市児相に提出することが出来た。 A市児相等職員に実施したインタビュー等を基に、2本の論文(2020年、2022年)をジャーナルに掲載することができた。
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