2023 Fiscal Year Research-status Report
地域包括ケアシステム推進下における介護系NPOの役割
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19K02272
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
本郷 秀和 福岡県立大学, 人間社会学部, 教授 (90405556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 佐智 福岡県立大学, 人間社会学部, 講師 (00405557)
村山 浩一郎 福岡県立大学, 人間社会学部, 教授 (60389484)
鬼崎 信好 久留米大学, 大学共同利用機関等の部局等, 客員教授 (90148958)
畑 香理 福岡県立大学, 人間社会学部, 講師 (90625310)
田中 将太 琉球大学, 人文社会学部, 講師 (10787724)
梶原 浩介 西南女学院大学, 保健福祉学部, 講師 (60847044)
島崎 剛 久留米大学, 文学部, 講師 (40849270)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 介護系NPO / ソーシャルワーク / 地域包括ケアシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域包括ケアシステムの推進に伴う介護系NPOに期待される社会的役割と課題を明らかにするとともに、相談援助実践と制度外サービスの活性化に向けたソーシャルワーカー(社会福祉士)に求められる役割と技能を明らかにすることである。さらに、地域包括ケアシステムの充実に向け、研究結果の活用を検討していく。 2023年度は、前年度に実施した介護系NPOへのインタビュー調査及び全国にある約1500か所の介護系NPOへのアンケート調査における結果を整理・分析した。加えて、インタビュー調査に関する論文執筆を行った。 インタビュー調査では、調査地域を九州・沖縄とし、合計10法人の介護系NPOで制度外サービス開発の提案者かつ開発に継続的・中心的に携わった者を調査協力者として選出した。インタビューでは①サービスの着想・発想からサービス提供の決定まで、②サービス提供の決定後から実施直後までの具体的取り組みについて聴取した。結果、制度外サービスの開発の背景には、開発者が実践を通じて着想に至り対応の必要性を感じていた「想い」があること、開発者のリーダーシップの下で賛同する仲間を集めて協議を積み重ね実現することが重要であることなどが明らかとなった。開発課題としては、特に人材確保と定着化といった人材面での課題が大きいことがわかった。 また、アンケート調査ではデータを整理・分析し、論文執筆の準備を行った。 その他に、イタリアで社会的協同組合の現地調査を行った。具体的には、①ソシエタ・ドルチェ、②ベアータ・ベルジーネ・デッレ・グラッツィエでインタビュー調査を実施し、社会的協同組合の実態と役割把握等を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究期間中に新型コロナウイルス感染症の流行があったが、研究計画を変更することで国内外での各調査を実施し、それら調査の結果を公表することもできた。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は研究最終年度であるため、これまでの調査から得られた結果を論文として執筆することに加え、研究全体のまとめである研究報告書を作成・発行していく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症流行の影響により、当初計画していた国内外での調査において変更を行ったため、次年度使用額が生じた。とくに国外でのインタビュー調査では渡航制限や訪問施設の選定等も考慮し研究の設計を見直したため、当初の見込みと差が生じた。
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