2023 Fiscal Year Annual Research Report
里孫活動を機軸とした地域共生社会の構築モデルに関する研究
Project/Area Number |
19K02280
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Research Institution | Japan College of Social Work |
Principal Investigator |
永嶋 昌樹 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 准教授 (80439009)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 世代間交流 / 高齢者と子ども / 里孫活動 / 地域共生社会 / 農的空間 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は試行事業として高齢者と子どもとの個別的な世代間交流活動を実施する予定であった。しかしながら、事業を開始する予定の4月当初は新型コロナウイルス感染症の影響により高齢者施設や保育園は交流活動をできない状況にあった。5月8日からの5類感染症への移行後もこれら施設等の感染対策は緩和されつつも継続されており、特に高齢者施設においてはクラスター感染が散発的に発生していたことから、外部者との面会制限は解除されなかった。 そのため、高齢者施設と保育園の外部者受入れの状況を注視しつつ、開始を2か月程度延期して行う予定とした。その間、保育園では園児の外出散歩等を再開し、研究者や交流活動に参加する予定であった大学生ボランティアと外部でふれあうことが可能となった。 一方、高齢者施設はその間も外部者の面会等の受入れ制限が継続されていた。研究対象としていた高齢者施設では、職員・入所者とも断続的に新型コロナウイルス感染者が出現しており、以降も高齢者施設内に外部の保育園児や大学生ボランティア等が集団で訪問できる見込みが立たなかった。そこで、高齢者施設に保育園児が訪問するのではなく、老人クラブに所属している地域の高齢者と屋外で交流を行うことを検討し、試行事業の計画を修正変更した。 ところが、このような手順を踏んでいるうちに7・8月の夏季となり、日射病等の熱中症への対策から保育園児の散歩等外出も行えない状況となった。9月も同様の状況が続き、試行事業を開始できないまま、インフルエンザ等の感染症を警戒する時機となったため、最終的に実行を断念せざるを得なかった。結果として、当初予定していた高齢者と子どもとの個別的な世代間交流活動の試行事業は実施できなかった。 ただし、屋外での活動を構想した6月頃よりその準備を進め、研究者の所属機関の敷地内に屋外の交流スペース(共同で作業を行うための農的空間)を整備した。
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