2019 Fiscal Year Research-status Report
精神障害ピアサポート推進に向けたソーシャルワーカーの役割に関する研究
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19K02286
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Research Institution | Kyushu University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
黒須 依子 九州保健福祉大学, 社会福祉学部, 講師 (80369165)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 精神障害者 / ピアサポート / 障害者地域移行・地域定着支援 / ソーシャルワーカーの役割 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、精神障害者地域移行・地域定着推進を目的とする国の事業(以下「本事業」)として施行される精神障害当事者によるピアサポート(以下「ピアサポート」)の開始・継続に向け精神科病院との連携を図る上で、ピアサポートに対する精神科病院の病棟看護師の理解・協力を得るために必要な、本事業受託事業所と精神科病院の各ソーシャルワーカー間の連携の手法と役割を明らかにすることである。 本研究の目的設定理由はピアサポートに対する受託事業所担当者と精神科病院の病棟看護師間の連携不足がピアサポート事業実施困難要因の1つである、と先行研究(2014年度科研費研究)より示唆されたことにある。 2019年度は、精神障害当事者の立場から、地域移行支援におけるピアサポートの有用性、ピアサポート実施に求められる病棟看護師やソーシャルワーカーの役割を把握することを調査目的とし、ピアサポート実施地域(計5地域)のピアサポーター、ピアサポート利用者に対しインタビュー調査を行った。 インタビュー結果はインタビュー対象者の承認を得て逐語録を作成した。また、インタビュー実施前に、5地域のピアサポート事業担当者に対しアンケート調査を行い、各地域のピアサポート実施状況について把握した。 現在、インタビュー調査結果を分析中である。この分析結果を基に、受託事業所と精神科病院の各ソーシャルワーカーに対し、2020年度アンケート、インタビュー調査を行う計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画を一部変更し、事業所と病院のソーシャルワーカーに対しアンケートやインタビュー開始前に5地域のピアサポート事業担当者に対するアンケート調査、ピアサポーターやピアサポート利用者に対するインタビュー調査を行った。結果分析に少し時間を要しているが、インタビュー調査、調査結果の逐語録作成を終了することができ、研究は概ね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、2019年度インタビュー結果の分析を進め、2020年度中に受託事業所と精神科病院のピアサポート事業担当ソーシャルワーカーに対しアンケート調査、インタビュー調査を行う。アンケートの目的は、ピアサポートを開始・継続に向け精神科病院の病棟看護師との連携を図るために、各ソーシャルワーカーが担ってきた役割と課題に対する概況を把握することである。 次に、2020年度から2021年度にかけ、2020年度アンケート結果より得た結果を基に、2020年度アンケート調査対象者に対しインタビュー調査を行う。インタビュー結果は逐語録を作成し、ピアポート実施に向け精神科病院病棟看護師との連携を図る上で必要な受託事業所と精神科病院の各ソーシャルワーカーの役割について分析、考察していく。 なお、2020年度インタビュー調査実施期は対象地域のコロナ感染収束状況に十分配慮し、調査対象事業所、精神科病院の意向を尊重して進める。
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Causes of Carryover |
研究計画を一部変更し2019年度にピアサポーター、元ピアサポート利用者等に対するアンケート調査、インタビュー調査を追加実施した。その為、インタビュー調査実施の為の宿泊費・旅費、調査結果の逐語録作成の為のアルバイト雇用費が必要となり2019年度に追加予算を得た。調査旅費に対し所属大学の研究費を合わせて活用することができた為、76,051円の残額が生じた。 この2019年度予算残高は2020年度予算と合わせ、主に2020年度・2021年度実施計画のインタビュー調査旅費、又は調査結果の逐語録作成のためのアルバイト雇用費等として使用する。
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