2023 Fiscal Year Annual Research Report
家族並行介護支援プログラムによるオレンジコミュニティーのシステム構築に関する研究
Project/Area Number |
19K02300
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
篠田 美紀 大阪公立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (10285299)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 認知症高齢者 / 介護家族 / グループ回想法 / 家族並行介護支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は認知症高齢者の拠点になる認知症疾患医療センターに近い場所で、認知症高齢者とその介護家族が介護支援となるネットワークを日常的かつ長期的に維持できるコミュニケーションシステムの創造を目指そうとするものである。家族並行介護支援プログラムにより、認知症高齢者にはグループ回想法を実施し、介護家族には並行して家族の会を実施する。これらの家族並行介護支援プログラムの実施後、認知症疾患医療センターの隣接施設内において認知症高齢者本人とその介護家族が引き続き参加するサロン形式のコミュニティー広場を創設し、自主的家族グループの形成を促し、定着させることを目的とした。 2019年度は家族並行介護支援プログラムを3期実施し、認知症高齢者本人、及び介護家族のプログラムへの参加状況は良好であったが、2020年2月、COVID-19の感染拡大防止のため、プロジェクトは2月14日もって中止の判断を行った。2020年度、2021年度、2022年度もプロジェクトの再開はできず中断状態が続いたため、期間延長を行い再開に備えた。 2023年度5月にCOVID-19への対応変更後も、認知症疾患医療センター内では引き続き感染防止のためプロジェクトの再開はかなわず、最終年度は研究データの解析と報告書の作成を行った。本プロジェクトはCOVID-19の影響により、研究協力機関である認知症疾患医療センターへの立ち入り自体が規制されることになり、当初の研究デザインを大きく変更せざるを得なかった。最終年度である令和5年度は2019年の研究成果に加え、これまで蓄積してきた研究成果について報告書1000部を作成し、研究成果の公表と社会還元に努めた。
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