2020 Fiscal Year Research-status Report
Basic study on allowable reference value making of the thermal environment in the special support school
Project/Area Number |
19K02333
|
Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
永井 由美子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (90240530)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 特別支援学校 / 温熱環境 / 許容基準値 / アンケート調査 / 温度 / 湿度 / 冷房 / 暖房 |
Outline of Annual Research Achievements |
「教室等の環境に係る学校環境衛生基準」や「建築物環境衛生管理基準」は、一般的に捉えた温熱環境に関する許容基準値であるが、特に体温調節等に問題を抱えた発達障がいや身体的障がいを有する児童や生徒に対して従来の基準では、温度や相対湿度の許容基準値範囲が幅広く、新たに検討する必要がある。このような研究背景により、 2021年度に実施する予定だった研究は、国内における新型コロナウイルスの感染状況により、児童・生徒の自宅の温熱環境を測定することが出来なかった。本調査に対して協力的であった特別支援学校の校長からも、新型コロナウイルスの感染により、2020年度の調査は厳しい旨の意見をいただいていた。このようなコロナ禍では、屋外での活動も容易ではないため、屋内での生活時間が長くなり、通常の生活状態とは異なるため、温熱環境についても通常とは異なると考える。そのため、本研究の目的である「許容基準値範囲」について検討することが難しい。 さらに学校教職員に対する特別支援学校内の温熱環境に関するアンケート調査についても新型コロナウイルス対応で厳しいことから、2020年度は実施することが出来なかった。 このように温熱環境調査やアンケート調査が新型コロナウイルス感染拡大状況により出来ないため、現時点では、海外における学校の温熱環境について、インターネットによる情報や論文などにより検討しており、2021年度も継続してこの情報について収集を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染状況により、実施する予定だった特別支援学校並びに児童・生徒の自宅の温熱環境測定を中止することになった。デジタル温湿度計を渡す際、または回収する際には、温湿度計をアルコール消毒して万全な状態な状態で受け渡しは可能だとしても、仮に、新型コロナウイルスが付着し汚染することにより、児童・生徒の健康に重大な影響を及ぼすことだけは絶対に避けなけなければならない。研究を推進するよりも児童・生徒や保護者の健康や安全を第一に優先するために、温熱環境測定を中止するという苦渋の決断に至った。
|
Strategy for Future Research Activity |
大阪府内における新型コロナウイルスの感染状況が改善されない限り今年度の特別支援学校並びに児童・生徒の自宅の温熱環境測定は中止する。学校が再開して間もない状態で、特 別支援学校の教職員が一丸となって新型コロナウイルス感染予防に全力を尽くされている最中に、調査協力を求めるのは倫理的に厳しいと考える。 そこで今年度は、昨年度に引き続き海外の学校の温熱調査の論文を整理する。ただし、新型コロナウイルス感染が収束する状況ならば、調査は研究計画通りに実施する予定である。
|
Causes of Carryover |
2020年度は、全期間において新型コロナウイルス感染拡大のため研究の遂行が出来なかったため。
|