2021 Fiscal Year Research-status Report
The exploration of food to prevent thrombotic disease in evacuation life during disaster and development to new functional food
Project/Area Number |
19K02339
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
大藏 直樹 帝京大学, 薬学部, 准教授 (60349256)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 雅彦 大阪医科薬科大学, 薬学部, 教授 (00278590)
大石 勝隆 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (50338688)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 血栓症 / 機能性食品 / 災害 / 予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
災害時の避難生活での特殊な環境では、血液凝固系の亢進により血栓形成傾向となって、エコノミークラス症候群や心筋梗塞などの血栓性疾患が多発する。近い将来確実に発生する首都直下型地震や南海トラフ地震後の避難生活では、血栓性疾患により多くの命が危険にさらされることが予想されるため対策が急務である。 本研究では、災害時のストレスで誘導される血栓性因子を抑制する可能性のある食品成分を探索し、次に避難生活で血栓症が起こる原因を想定したモデルマウスを用い、凝固関連因子の抑制を指標に、ヒトでの応用を見据えて血栓性疾患を予防する食品を見出すことを目的とする。 探索研究の結果、黒酢の醸造時に沈殿として生じる黒酢もろみ末の分画物中から、血液凝固を阻害する可能性がある低分子化合物を含む画分を得ることができた。そこで、この画分についてさらに分画を進め、抗血栓作用のある化合物の特定と機序解明を目指す。 モデルマウスを用いた検討は、コロナ禍の影響で実験動物室の使用制限があったため、縮小せざるを得なかった。コロナ禍前の実験で採血した検体も有効活用し、評価項目にトロンビン生成能(TG生成能)の評価を追加して検討し、TG生成能を抑制する可能性のある食品成分も見出した。動物実験も正常化しつつあるので、今後は、遅れているマウスを使った評価に重点を置いて進めたい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍の影響で、実験動物施設の利用が制限され、動物実験の進行が大幅い遅れたため。また、研究室への入場人数も制限があったため、実験の進行に大きく影響している。
|
Strategy for Future Research Activity |
動物実験の制限はほぼ解除されたた。飼育可能動物数がコロナ禍前にはまだ戻っていないが、可能な範囲で効率的に実験を進める。探索研究はin vitroの評価系に重点を置き、既に分画してある検体を有効利用して成分の特定を進める。
|
Causes of Carryover |
コロナ禍の影響で実験進行が停滞し、多くの実験に次年度持ち越しが生じたため。
|