2022 Fiscal Year Annual Research Report
A study on designing bath clothes for patients after breast cancer operation to improve their QOL
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19K02345
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Research Institution | Kio University |
Principal Investigator |
村田 浩子 畿央大学, 健康科学部, 教授 (00269961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西岡 敦子 大阪国際大学, 人間科学部, 教授 (30208144)
福森 貢 畿央大学, 健康科学部, 教授 (30310642)
中西 恵理 畿央大学, 健康科学部, 助教 (40757952)
小松 智菜美 畿央大学, 健康科学部, 助手 (10890832)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 入浴着 / QOL向上 / 乳がん / 使い切り |
Outline of Annual Research Achievements |
乳がん術後女性が、術前に楽しみにしていた入浴施設に行くことを躊躇することに注目し、QOLの向上のための入浴着に関する研究に取り組んだ。入浴着に関するポスター等がないことから、奈良県を中心に本研究を進めることにした。奈良県や県内のがん拠点病院の協力を得て、乳がん術後女性および温浴施設管理者の双方に、望まれる入浴着についてのアンケートを実施した。その結果より、乳がん術後女性、入浴施設ともに入浴着の認知度が低いことが明らかになった。その結果を基に入浴着の着用を促進するため、両者にとって適切・快適な入浴着となるデザインを追求した。乳がん術後の方から、目立たないシンプルなデザイン、お湯切れが良い、お湯の中で生地が浮かない、身体が洗いやすいなどの要望が出された。施設管理者からは、清潔感、衛生的、安心、気軽などのワードがあがり、市販品に見られる布製品ではなく、これらの要素を満足させるディスポーザルタイプの商品の開発に取り組んだ。 肌に近い色の生地を使用することで着用していることが目立たず、胸の上部の切り替え部分にギャザーを入れることにより左右の胸のバランスをカバーした。4層構造の不織布で用い、外側に撥水性、内側に吸水性の性能を持たせ湯につかっても浮き上がらず、湯船から出た時には湯切れを良くした。ポリウレタンを用い伸縮性を持たせ、背中をV字型に大きく開けるデザインにしたことで身体を洗いやすく、首、裾部分のどちらからでも着用時の動作や脱着をしやすくすることができた。 最終的には価格を抑えられるディスポーザルタイプの商品の開発を目指し、商品化を実現した。現在では、利用者の着用調査の結果より、入浴着は5色展開し、温浴施設、銭湯、旅館、通販サイトなどでも取り扱われている。
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