2019 Fiscal Year Research-status Report
アパレルCADシステムを用いた風合い「しっとり」の触覚と視覚評価の関係
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19K02348
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
末弘 由佳理 武庫川女子大学, 生活環境学部, 准教授 (40469531)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | しっとり |
Outline of Annual Research Achievements |
布の触感「しっとり」に関する客観評価式の確立及び布の「しっとり」が衣服形状(シルエット)に及ぼす影響の視覚評価の2つの目的がある 。これまでに、「しっとり」を強く感じる布は、接触時にあたたかく、表面に若干の摩擦抵抗があり、圧縮に対してやわらかく、せん断に対し てかたいことを報告した。本課題において、「しっとり」に対しても力学量から感覚の強弱 を算出可能な「しっとり」客観評価式の確立し、 また、衣服の立体形状と「しっとり」との 関係を解明することで、衣服をデザインのみ、肌触りのみで選ぶのではなく、着心地と見た目との 両者から衣服を選択することができ、より快適な衣生活を実現することが可能となる。 初年度となる2019年度はCADを用いてバーチャル布及び着装データの作成を行った。先行研究において、「しっとり」の強弱が布データとして分かっているが、バーチャル布の作成には、せん断、曲げ、目付等の値を入れて作成し、それを衣服に表現し、3Dで着装データを作ることで、「しっとり」を視覚的に表現することができた。「しっとり」強弱を6段階に分け、同一スカートパターンで着装することで視覚的に受ける「しっとり」の差を測定している段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
自身での研究遂行はおおむね予定通りであるが、予定していた学会での発表が新型コロナウィルスの影響により、叶わず、討論の機会を失った意味での遅延である。
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Strategy for Future Research Activity |
3Dデータを用いて、視覚的な「しっとり」の差を測定中であるが、件数を更に増やし、データ分析を進める予定である。
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Causes of Carryover |
概ね計画通りに執行したが、差額としての残が生じている。有効に利用することを考え、次年度に繰り越して新規の試料購入に使用したいと考えている。
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