2022 Fiscal Year Annual Research Report
腸内環境に着目したストレス軽減効果を有する食品素材の探索と有効性評価
Project/Area Number |
19K02357
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
萱島 知子 佐賀大学, 教育学部, 准教授 (90452599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 主典 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (90254565)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ストレス / ローズマリー / マウス / 腸内環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ストレスによる腸内環境の悪化を軽減する食品素材を見出し、その有効性を検証することである。本年度は、腸内環境へのストレス軽減効果を示す可能性を見出した食品素材について、急性ストレスまたは短期ストレスに対する効果を評価した。その成果は以下のとおりである。 (1)ローズマリー熱水抽出物が急性ストレスに与える影響を評価するために、熱ストレスを与えたショウジョウバエの系にて検討した。その結果、ローズマリー熱水抽出物摂取群にて熱ストレス後の生存率の上昇がみられた。同様の系において、薬草熱水抽出物摂取群においても熱ストレス後の生存率の上昇がみられた。(2)ローズマリー熱水抽出物が短期ストレスに与える影響を評価するために、拘束によりストレス状態としたマウス(balb/cオス)の系にて検討した。その結果、連続5日間拘束(3h/d)を行ったストレス期間において、ローズマリー熱水抽出物摂取群にて体重減少の改善傾向がみられた。しかし、ストレス期間前の飼育期間において、ローズマリー熱水抽出物摂取群にて体重増加量の抑制傾向がみられた。飲み水として与えていたローズマリー 熱水抽出物をマウスが嗜好的に好まず、摂取を避けたことが要因として考えられた。(3) ローズマリー熱水抽出物について、急性ストレス軽減効果を示す食品素材として有効性が期待できるものの、効果検証のためには実験動物の嗜好性を考慮し摂取形態や濃度を設定する必要がある。
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