2020 Fiscal Year Research-status Report
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19K02386
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Research Institution | Notre Dame Seishin University |
Principal Investigator |
吉金 優 ノートルダム清心女子大学, 人間生活学部, 准教授 (10530131)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ユズ種子 / 抗酸化 / 抗菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
ユズは中四国・九州地域で多く栽培され、その多くが加工利用されている。ユズは果実中に比較的多くの種子を有しており、これらユズ種子は産業廃棄物として廃棄されてきた。これまで未利用資源であったユズ種子をアロマテラピーや香粧品分野への有効活用を目指して、種子油や種子エキスを調製し、それらの理化学的特徴や皮膚への安全性、およびヒト皮膚の水分保持効果・メラニン生成抑制効果などのいくつかの機能性を明らかにしてきた。本研究では、ユズ種子の香粧品分野におけるさらなる優位性や付加価値化を明らかにし、ユズ種子のさらなる利用促進を図ることを目的とした。 ユズ種子および未成熟果である青ユズ種子から種子エキスを調製し、ポリフェノール、フラボノイド類、リモノイド類含量を指標に最適抽出条件を決定した。また、各種抽出液の抗酸化作用を測定したところ、高い抗酸化作用を示し、その作用はポリフェノール含量と相関していた。次に、ユズ種子エキスの抗菌作用を評価したところ、大腸菌のようなグラム陰性菌には抗菌作用を示さなかったが、黄色ブドウ球菌などの数種のグラム陽性菌に対して抗菌作用を示した。また、皮膚の弾力性に寄与する細胞外基質(コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチン)を分解する酵素(それぞれコラーゲナーゼ、ヒアルロニダーゼ、エラスターゼ)に対して阻害作用を示した。今後は、アロマテラピーや香粧品分野への有効活用を目指して皮膚常在菌などに対する抗菌作用や繊維芽細胞を用いた細胞外基質の産生作用を評価する予定である。以上のような機能性に関する情報を補完することにより、未利用資源であるユズ種子の優位性や付加価値を見出すことができると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通り、ポリフェノール、フラボノイド類、リモノイド類含量を指標に最適抽出条件を決定した。さらに、ユズ種子エキスの抗酸化作用、抗菌作用、肌の弾力性維持作用を明らかにした。以上のように、研究予定通り進捗していることから、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は当初の研究計画通り、ユズ種子エキスの機能性の検討を行う。具体的な測定項目を以下に示す。 1. 抗菌活性試験:アクネ菌・皮膚常在菌に対するエキスの作用評価 2. 抗炎症試験:マウスマスト細胞活性化に対するエキスの阻害試験 3. 肌のハリ・弾力性維持試験:繊維芽細胞の増殖促進とコラーゲン産生試験
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Causes of Carryover |
コロナの影響による学会中止で旅費残が多く生じた。この残額は、消耗品費などの研究経費に活用する予定である。
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Research Products
(1 results)