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2022 Fiscal Year Research-status Report

A Comprehensive Study of the Educational Thought of Erasmus

Research Project

Project/Area Number 19K02434
Research InstitutionInternational Christian University

Principal Investigator

大川 洋  国際基督教大学, 教養学部, 教授 (70247203)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
Keywordsエラスムス / コメニウス / リンゲルベルク
Outline of Annual Research Achievements

2022年5月28日(土)にオンラインで開催された日本キリスト教教育学会第34回学会大会で「コメニウスの教育思想に与えたエラスムスの影響」という研究発表をした。コメニウスは、1652年にエラスムスの『学習の方法について』(De ratione studii, 1512)とリンゲルベルク(Joachim van Ringelberg, c. 1499-after 1531)の「学習の方法について」(De ratione studii, 1531)を合本で出版している。その本にコメニウスは序文を書いている。日本キリスト教教育学会第34回学会大会での研究発表は、この事実に基づくもので、論文にまとめて投稿する予定であった。しかし、研究を進めるうちに、コメニウスは単に序文を書いて出版しただけでなく、エラスムスとリンゲルベルクから触発されて『復活したフォルティウス』(Fortius Redivivus, 1652)という著作を書いていることが分かり、論文の投稿を延期して、『復活したフォルティウス』についても研究を進めている。1650年にコメニウスはハンガリーのシャーロシュパタクに移住した。それは、トランシルヴァニアを支配していたラーコーツィ家の招きによるもので、学校改革の仕事に携わることを要請されていた。コメニウスがそこで見たものは、学習意欲を失っている生徒と、そのような生徒に匙を投げている教師たちであった。そこで、コメニウスはエラスムスとリンゲルベルクの『学習の方法について』を出版した。また、『復活したフォルティウス』は、学校から怠惰を追放する方法をシャーロックパタクの教師のために記したものである。コメニウスは、そこで『遊戯学校』(出版は1656年)等も執筆し、演劇による教育を実践した。コメニウスが生徒の自主性を引き出す方法を考案する際にエラスムスの著作に着目した理由を軸に研究した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究費の使途の多くは、海外での文献探索に充てる予定であったが、新型コロナウイルスの感染拡大により、海外での文献探索は実現しなかった。シャーロックパタクの城には、コメニウスが上演した舞台が残されている。生徒がお城で劇を上演するというイメージがなかなか想像できないので、当時の舞台や観客席の配置、上演の規模と様子を実際に見て確認したいと願っていたが、実現しなかった。シャーロックパタクには、図書館と学校博物館があり、教室も一部復元されているので、コメニウスの演劇教育に関する資料も収集できたのではないかと考えている。

Strategy for Future Research Activity

「コメニウスの教育思想に与えたエラスムスの影響」という論文を完成させ、日本キリスト教教育学会の学会誌『キリスト教教育論集』第32号(2024年3月刊行)に投稿する予定である。また、コメニウスがハンガリーで経験したことを深く知るために、シャーロックパタクの図書館で文献探索をし、シャーロックパタク城と学校博物館で当時の教育現場の状況を実際に見ることも検討している。

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由としては、研究費の使途の多くは海外での文献探索のための旅費に充てられていたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、海外渡航をすることができなかったため。
使用計画としては、「コメニウスの教育思想に与えたエラスムスの影響」という論文を完成させるために必要となる文献を購入する。また、コメニウスがハンガリーで経験したことを深く知るために、シャーロックパタクの図書館で文献探索をし、シャーロックパタクの城と学校博物館で当時の教育現場の状況を実際に見ることも検討している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] コメニウスの教育思想に与えたエラスムスの影響2022

    • Author(s)
      大川 洋
    • Organizer
      日本キリスト教教育学会第34回学会大会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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