2020 Fiscal Year Research-status Report
人口3万人未満の市町村における継続可能な幼小連携の在り方
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19K02484
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
木村 光男 常葉大学, 教育学部, 准教授 (50779527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大井 雄平 常葉大学, 教育学部, 講師 (40802997)
紅林 伸幸 常葉大学, 教育学部, 教授 (40262068)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 幼小連携 / 協働による振り返り / 相互理解 / 人口規模 / 地方自治体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、小規模市町村において「幼小連携」を促進し継続させるために、実施可能なストラテジー(戦略:方策や取組の組みの合わせ方を表した道筋)を研究開発し、具体的なタクティクス(戦術:具体的な方策や取組)を例示したリーフレットを作成・配布することである。 令和2年度は、平成31年度/令和1年度に引き続きアクションリサーチの継続実施および「幼小連携」に関わった教員を対象とした面接調査の継続を予定していたが、新型コロナウィルス感染拡大により、幼小連携の取組は、各地域で縮小または中止された。そのため、アクションリサーチの実施はわずか1件に留まった。また、対面方式で予定していた面接調査はすべて中止となった。そこで今年度は、令和元年度のアクションリサーチや面接調査で得たデータの分析検討を主に実施した。その検討方法は、これまでに実施したアクションリサーチ及び面接調査における音声データから逐語録を作成した上で、KJ法および修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチなどによる。その結果、幼小接続支援の観点は概ね把握することができた。そして、その成果の一部は、国際幼児教育学会での発表および常葉大学教育学部研究紀要に記載した。また、国際幼児教育学会に投稿(令和3年1月31日)し、査読審査の結果、再審査(令和3年4月30日)を受けている。しかし、「幼小連携」の実施に際して直面している実践上の問題を把握し、解決に至るまでの道筋を解明するに至っては、面接調査ができなかったこともあり、進捗していない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の研究計画書に記載している令和2年度の研究計画は、次の通りである。 1)接続支援の観点を形成する実践的なアクションリサーチの継続実施 2)「幼小連携」に関わった教員を対象とした面接調査の継続 3)質問紙調査ならびに実践協議会に基づく、タクティクス及びストラテジーの妥当性・有効性の検討 令和2年度は、上記した1)、2)の実施がほとんどできず、3)の作成が滞っている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度の研究計画は、小規模市町村において「幼小連携」を促進し継続させるタクティ クス及びストラテジーの検証である。具体的には、まず、上記1)及び2)の研究結果に基づいて、タクティクスおよびストラテジーの案を構築する。そして、その案に基づき量的な質問紙を設計し、対象とした保育所・幼稚園・認定こども園・小学校への質問紙調査を実施する計画である。これらの研究は、共同研究者で協議を行い、役割分担しながら、研究計画書に記載してある研究計画・方法にそって研究を推進する。
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Causes of Carryover |
「旅費」及び「その他」の累計額が当初の計画よりも大きく下回ったことが主な理由である。前者の理由の具体については、アクションリサーチの実施はわずか1件に留まったこと、また、対面方式で予定していた面接調査はすべて中止となったこと、学会発表がすべて遠隔になったこと等、による。後者の理由の具体については、質問紙調査の質問紙を郵送する段階にまで研究が進捗しなかったことである。 使用計画としては、質問紙調査を実施するほか、「旅費」等の残余については、アクションリサーチの継続実施および「幼小連携」に関わった教員を対象とした面接調査に用いる。
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Research Products
(5 results)