2022 Fiscal Year Annual Research Report
教師の組織的な学習を通したカリキュラム・マネジメント能力の開発に関する実証的研究
Project/Area Number |
19K02513
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Research Institution | Shirayuri University |
Principal Investigator |
中田 正弘 白百合女子大学, 人間総合学部, 教授 (20527345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町支 大祐 帝京大学, 公私立大学の部局等, 講師 (40755279)
坂田 哲人 大妻女子大学, 家政学部, 講師 (70571884)
荒巻 恵子 帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (80743070) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | カリキュラム・マネジメント / 学びの質保証 / 選択 / 参加 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、次の3点である。(1)教科間の関連を図った授業運営に学校全体で取り組んでいる海外事例の調査、(2)国内で先進的にカリキュラム・マネジメント研修を進めている教育委員会・学校の取組と個々の教師の能力開発への影響の調査、(3)教師のカリキュラム・マネジメント能力を開発していくための校内研修モデルの検討と提案。 本年度は、コロナ感染拡大により実施できなかった(1)海外事例の調査を中心に研究を進めるとともに、これまでの研究成果を基に、書籍化の準備を進めてきた。 (1)については、2022年2・3月にオランダの小学校2校、高校1校の校長等にオンラインでインタビューを行い、カリキュラム・マネジメントを支える教員組織、組織マネジメント、研修等について調査しており、それを踏まえて、2022年9月に、フィンランド3校(小学校1校、中学校1校、小中一貫校1校)、オランダ4校(小学校2校、中高一貫校1校、教員養成機関1校)を訪問調査した。今回は、とりわけ、カリキュラムの運用実態、つまり教育課程の実施過程に焦点を当て、授業参観やインタビューを行った。フィンランド、オランダの学校の取組で、それぞれに共通していた点は、学びの機会の保障にとどまらず、質保証への取組に力点が置かれていたことである。例えば、児童生徒の多様化が進む中、それぞれが、学ぶ順序や方法を、「責任」をもって「選択」し、誰もが学びに「参加」できる状態を作ること、その学びを支えるためのルーブリック、ポートフォリオ、さらには教師による形成的評価とフィードバックの機能が大変重視されていた。研究成果の書籍化については、2023年度中に出版の予定である。
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Research Products
(3 results)