2021 Fiscal Year Research-status Report
Historical study on the continuity of academic and cultural exchange between Japan and foreign countries before and after WWII
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19K02514
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Research Institution | Wako University |
Principal Investigator |
辻 直人 和光大学, 現代人間学部, 教授 (70523679)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 日米交流 / 湯浅八郎 / キリスト教教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度においては、新型コロナウィルスの影響で海外史料調査ができなった一方で、国内の調査及び海外国内研究者とのシンポジウムにパネリストとして参加するなどの研究活動を行った。また、これまでの研究成果及び前述の国内調査の成果を踏まて、1冊の研究論文としてまとめ、刊行できるまでの分量までに成果をまとめることができた。 具体的には、キリスト教学校教育同盟所蔵の史料調査を行い、戦前から戦後にかけてアメリカ側との関わりをどのように保っていたのかを追究した。また、教育同盟理事長を1955年から1961年までの間務めた湯浅八郎は戦前にイリノイ大学に留学した経験を持ち、戦前から戦後にかけての国際交流の橋渡しをした人物である。湯浅の戦中戦後の活動について、教育同盟所蔵資料や、徳富蘇峰記念館所蔵資料によって明らかにし、論文に仕上げた。これにより、戦後の同志社や国際基督教大学といったキリスト教大学を中心に、湯浅自身が戦前より経験してきた国際交流を戦後にようやく実現していったことが分かった。また、これまでの研究論文と合わせて、湯浅の国際交流に関する研究を1冊分に相当する分量に整理しまとめることができた。 ラトガース大学との研究交流も行い、日米交流の面においてラトガース大学がどのような関わりを持っていたのか、検討を行った。2021年8月にはフェリス女学院大学を会場に、ラトガース大学日米交流に関して、宣教師にスポットを当ててシンポジウムが開催され、パネリスト3名のうちの1名として報告をした。 これまでの科研費による調査結果を踏まえ、共著への執筆および大学での講演も実施した。 また、戦後の日仏交流の一端として在日フランス人学校設立経緯に関する論文(フランス語)の翻訳にも関わった。 今年度は海外調査に行けなった分、これまで集めた海外史料については、改めて内容を確認し、史料整理も進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた海外調査が全く行えていないため、その分の作業は遅れているが、国内で行える作業を中心に進めたことで、研究の1つの形としてはまとまりつつあると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はラトガース大学をはじめとする欧米での史料調査を実施したい。当初は2020年春に実施予定だったが、延期となっている。まだ電子化されていない史料もあり、やはり現地で実物を確認したい。その上で、研究として1つの形にまとめ、公刊したい。
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Causes of Carryover |
計画として海外史料調査費を計上していたが、新型コロナウィルスにより渡航が不可能だったため、その分が多く未使用になった。
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Research Products
(5 results)