2021 Fiscal Year Research-status Report
A Comparative Sociological Study on Sexuality Education for a Culturally Diverse Society
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19K02531
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
見原 礼子 同志社大学, グローバル地域文化学部, 准教授 (70580786)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | セクシュアリティ教育 / ヨーロッパ / イスラーム教育 / オランダ / ベルギー / 欧州評議会 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度も前年度に引き続いて新型コロナウイルスの影響が続き、海外渡航が困難な状況は変わらないままであった。その結果、本年度において予定していたヨーロッパ(オランダ・ベルギー)での現地調査は不可能となった。このような状況を踏まえ、2021年度においても、本研究の目的自体は変えることなく、具体的な実施計画に修正を加えながら、以下の研究を遂行してきた。 まず、ヨーロッパの多文化社会におけるセクシュアリティ教育のポリティクスにかかわる問題背景と理論的枠組みを整理し、それらを批判的に考察したうえで、単著にまとめていく作業を昨年度に引き続き行った。 その過程において、欧州評議会子どもの性的搾取及び性的虐待からの保護に関する条約事務局が、条約履行の一環として推進しているセクシュアリティ教育教材の展開に着目し、その教材の翻訳にかかわりつつ、欧州全体におけるセクシュアリティ教育の取り組みの広がりについて、条約事務局からメールでの聞き取りを行った。 並行して、オランダ及びベルギーのムスリムコミュニティにおけるインフォーマントと定期的にメール等で連絡をとり、両国におけるイスラーム教育やセクシュアリティ教育の最新の現状や課題について情報を得る機会を得た。 以上の成果は、共著への寄稿や学会発表などを通じて部分的に公表したが、単著の完成原稿を仕上げるには至らなかった。単著の完成原稿は、来年度の前半までにまとめることを目標にしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
二次資料の収集や分析は進んでいるものの、予定していた海外調査を実施できていない状況が続いていることから、当初予定していた研究計画には遅れが生じている。2021年度においては、オンライン上でインフォーマントと連絡を取り合い、現地におけるイスラーム教育やセクシュアリティ教育の最新の現状や課題についての情報を得る機会を得たものの、現地の学校教育機関を訪問しての調査はまだハードルが高い状況が続いている。次年度に向けて実施計画を再調整したうえで、どのような工夫により当初設定した研究目的を達成することができるかを模索している。 単著の完成に向けた作業は進んでいるものの、2021年度は所属先の変更に伴う研究室の引越しと再立ち上げに労力を割く必要が生じたため、当初予定していた通りの原稿執筆の進捗には至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは、単著の原稿完成に向けて全力で取り組む。 並行して、過年度に実施できなかった調査の代替的手段として、調査予定地のインフォーマントと更に密に連絡を取り、オンライン上でのインタビューの実施などの新たな調査方法を模索していく。それらによって得られたデータも、可能な限り分析の対象に加えていくことで、本研究の遂行にあたって設定した目的を達成できるよう努める。 ただし、オンライン上での調査では限界もあるため、現地調査についても、ヨーロッパへの渡航が容易になり、且つ現地の受け入れ態勢が整い次第、計画を立てて実施する。
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Causes of Carryover |
海外調査のための旅費の執行が延期になっていることが最大の理由である。最終年度である2022年度に海外調査のために渡航できるかを慎重に見極めつつ、可能な場合には2回の海外渡航を行う。2022年度においても渡航による海外調査の機会が制限される場合には、科研費の補助期間延長申請を検討する。
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Research Products
(7 results)