2024 Fiscal Year Annual Research Report
Public education and social integration of migrants in Europe
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19K02539
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| Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
小山 晶子 東海大学, 国際学部, 教授 (00645179)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 かおり 筑波大学, 人間系, 助教 (40616843)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | イギリス / 英語を追加言語とする児童生徒 / 移民 / 教育的ニーズ |
| Outline of Annual Research Achievements |
最終年度には、イギリスのなかでも、英語を追加言語とする(以下、EAL)学習者に対する特別な教育的支援が継続的に実施されているハンプシャー州の実態を調査した。ハンプシャー州は、他の地方当局と比べて、アカデミーへと移行した初等および中等学校が少なく、地方当局から自律した学校運営を行っている学校も少ないと言える。そのハンプシャー州において、EAL学習者に対する特別な教育的支援を担うスタッフのチームは、地方当局に属している。学校からの財源を、地方当局に留保することによって、チームの運営が成り立っている。他の地方当局では、このようなチームは姿を消しており、地方当局あるいは学校からも独立した組織として、学校およびアカデミーへの支援を実施していることが多い。ハンプシャー州において、公費維持学校におけるEAL学習者に対する教育的支援の内容とその実態を、調査を通して明らかにした。 当研究開始当初は、イギリスにおける移民背景の子どもに対する教育の展開を考察するために、フランスおよびEUの教育政策との比較を試みたが、コロナ禍の影響もあり、イギリス以外の複数国における比較研究は限定的なものにとどまった。その一方で、2024年度を通して、フランスを調査対象とした論文を集めて日本語に翻訳する作業を分担する機会に恵まれ、著書『移民政策を制度から問い直す』としてまとめることができた。延長した最終年度には、2025年にフランスで開催される移民の子どもに対する教育に関する国際シンポジウムにおける発表のための要旨を提出した。当シンポジウムへの参加を通して、過去5年間に渡るイギリスにみられた当教育の展開を、フランスの事例との比較を念頭に発表することによって、現地の研究者および教育関係者からのフィードバックを期待している。今後のフランスにおける新たな研究対象および視点を模索するために、重要な機会になると考えている。
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