2021 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
19K02540
|
|---|
| Research Institution | Tokyo University of Science |
|---|
Principal Investigator |
大島 真夫 東京理科大学, 教育支援機構, 准教授 (60407749)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
| Keywords | 学校から職業への移行 / 新規学卒一括採用 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は，新規学卒一括採用という慣行が，学校から職業への移行において果たしている機能を解明することにある。研究実施計画では，補助事業期間3年目にあたる2021年度において，前年度実施予定であったものの延期された大学生対象インターネット調査の実査を行うこととなっていた。この計画に従い，2021年度は実査を行った。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で大学生の就職活動は2020年に引き続き2021年も厳しい状況が続いていたことを鑑み、感染症拡大以前とは異なる方法での就職活動が一定程度定着したとみられる2022年3月卒業生を調査対象にすることと決めた。実査は2022年3月にインターネット調査会社を利用して実施して、2132人から回答があった。調査項目としては、就職活動に関係する基本的な項目に加えて、就職活動にかかる費用負担に関する項目や就職活動シーズン晩期で特に重要となってくる大学就職部ならびに最近一定の拡大がみられる就職エージェント（有料職業紹介）の利用に関する項目を設けることとした。高等教育の修学支援新制度が開始し学生の経済的負担の軽減が図られる一方で、感染症拡大に伴い保護者の失業や学生アルバイトの機会喪失など収入減となる事象も起こっていること、採用活動においては感染症拡大下で対面に加えてオンラインの活用が広がりを見せており、従来とりわけ地方大学の学生で問題となっていた就職活動にかかる交通費や宿泊費の負担に変化が起きていると予想されること、内定が遅れる傾向となり就職活動シーズン晩期においてもなお就職活動を継続する学生が増加することで大学就職部や就職エージェント（有料職業紹介）を活用する学生の増加が見込まれたことなどが、追加的に項目を設けた背景である。また、研究期間最終年度であるので、実査のほか研究成果とりまとめに必要な先行研究や関連分野における研究の整理なども行った。
|
