2019 Fiscal Year Research-status Report
Democratization of school organization realized by innovation schools :focusing on Korea's innovation movement in education
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19K02574
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
出羽 孝行 龍谷大学, 文学部, 教授 (20454530)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 革新学校 / 全教組 / 日韓教育交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度においては関連資料の収集、調査の準備のために9月に韓国に出張した。出張先では革新学校の理論的支柱であり、本プロジェクトの研究協力者である趙サンシク教授(東国大学校師範大学)、韓国の放課後学校の研究者である金スドン教授(東国大学校師範教育部)らと面談し、近年の韓国の教育の動向、革新学校の研究動向についての情報を得た。また、国立のシンクタンクである韓国教育開発院(KEDI)では革新学校研究を行う研究員から近年の革新学校に関する研究資料の提供を受けた。研究資料の提供については現職教員からも受けている。また、同出張時には京畿道の中学、高等学校の教員から韓国の教育現場の状況についても情報を得た。これらの情報、資料を分析する作業に当該年度は時間をかけた。実際の研究成果については次年度以降に公開予定である。 これらの活動を通じて、革新学校思想の始まりは全国教職員組合(全教組)所属教員から始まったのは確認されたが、この点はあまり韓国国内でも着目されることが少なく、かつ研究することの意義が明確に認識されていないことがわかった。 革新学校もかなり普遍化しており、それと合わせて韓国国内でも膨大な研究成果が出され続けており、それらの検討も進めている。革新学校でのインタビュー先について慎重に検討を行っている。 また、韓国の教育の国際化に関わり、日韓の姉妹校交流関係に関する研究成果を発表した。韓国の地方教育行政機関が国際交流を重視し始めた時期と教育自治が推進され始めた時期は一致しており、これは革新学校を推進してきたのが地方教育行政であることを考えれば、本科研研究と関連性のある研究と思われるため、当該年度においても研究を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実施予定であった研究と関連する研究が2018年度末に日本国内で発表され、この発表された研究を確認のうえ、若干、本研究の方向性を検討し直す必要が生じたため、その作業に時間を要した。また、本科研研究と連関する韓国の国際教育交流に関する研究が昨年度中に終えられず、追加研究を行った関係で全体日程に変更が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
日本国内で2018年度末に出された韓国革新学校研究をレビューした上で、当初の研究計画の見直しが必要な部分については見直し、それを反映した上で原則として当初の予定に基づいた研究を推進する。
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Causes of Carryover |
年度末の韓国出張が新型コロナウイルス蔓延による海外渡航自粛・中止のために行えなったため。また、9月に行った韓国出張について宿泊費を削減することができたため。次年度においては新型コロナウイルス感染防止のための入国制限が解かれることを前提に韓国出張を行うこととする。
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