2022 Fiscal Year Research-status Report
初任保育者の乳児に対する子ども観と保育に関する縦断研究
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19K02584
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
中川 愛 奈良教育大学, 家庭科教育講座, 准教授 (30446223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 香織 神戸親和女子大学, 教育学部, 准教授 (40411938)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 乳児保育 / 初任保育者 / 子ども観 / 保育観 |
Outline of Annual Research Achievements |
子ども観や保育観は,保育者のそれまでの人生経験が反映されるため(梶田他,1990),保育者間である程度異なることが想定される。前年度の研究(山口・中川,2021)から初任保育者は,保育観の葛藤や人間関係の葛藤を抱えていることがわかった。チーム保育を必要とする乳児クラスでは,同僚間の保育観や子ども観の違いへの対処の仕方が初任保育者の保育実践に影響を与えている可能性があると考えた。そして,同僚間の子ども観や保育観の違いを対人葛藤の一つと捉え,その対処方略を左右する要因として心理的安全性(Edmondson, 1999)に着目した。本年度は,乳児保育に携わる初任保育者が,心理的に安全であると感じる環境をどのように構築しているのかSCATにより分析を進めた。 また,本年度は初めての保育実習で乳児クラス(0歳児・1歳児・2歳児)を担当した学生の子ども観を明らかにするため,保育実習におけるエピソード分析を行った。その結果,学生は,乳児をかわいいと感じていること,実習を経験することで,乳児のかわいさの手がかりを増やしたり,これまでもっていたかわいさの捉えを修正したりしながら,乳児への理解を深めていること,保育実習中や実習後に,子どものかわいさについて保育者や学生間などで話し合うことが,保育者としての子ども観や保育観を構築していく上で重要となる可能性が示唆された(中川・山口,2023)。 今後は,これまでに得られたデータから,初任保育者の子ども観や保育観の特徴や経年変化の特徴についてまとめていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ整理が進んでいること,本年度も2・3年目の保育者に対するインタビュー調査が実施でき,データを増やすことができたことから。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度までに得られたデータから,経年変化などもまとめていく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は,打合せや学会などがオンラインで開催され,旅費として使うことがなかったためである。次年度,研究成果を公表するために係る費用として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)