2023 Fiscal Year Research-status Report
Survey of club activities and health in junior high school students
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19K02610
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
青柳 直子 茨城大学, 教育学部, 教授 (80414100)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 部活動 / 心身の健康 / 生活リズム / 生活行動 / 学習意欲 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年前半期は、前年度に引き続きコロナ禍に伴う部活動制限措置等のため、当初の研究計画通りの調査を遂行できず変更を余儀なくされた。このため、次の研究を中心として検討を進めた。 1)コロナ禍における部活動を含む学校生活とそれらへの認識を明らかにすることを目的として、質問紙調査を実施した。対象は関東地区I県内の公立中学校2校の1年生・2年生410名(回収数322[回収率78.5%]、有効回答210[有効回答率65.2%])であった。部活動所属率は85.2%であり、活動日数を設定上限内で実施している割合は平日89.4%、休日97.2%であった。一方、朝および夜間(放課後以降)の活動実施率は2割を超えていた。活動時間に対する不足感は、平日が顕著(51.9%)であった。「部活動の運営方針(改訂版)」(令和4年I県教育委員会)を基準として、「活動時間」「活動日数」「朝の部活動廃止」の3項目の設定を全て実施している群を「改訂群」、それ以外を「未改訂群」と分類して比較した結果、改訂群の割合は49.7%であった。朝・夜間の活動については、未改訂群の方が活動実施の希望度は有意に低かった。部活動に対する意欲は、改訂群の方が高い傾向がみられた。 2)関東地区I県内の全自治体の教育委員会および全中学校が策定している部活動の運営方針・活動方針に関する情報収集を行い、それらに基づく動向分析を実施した。結果として、①県教育委員会が策定した運営方針通りの内容、②県の運営方針を基本としつつ、自治体独自の運営方針を設定した内容、③県運営方針および自治体の運営方針を基本としつつ、学校独自の活動方針を設定した内容の3つに分類された。運営方針の整備状況には地域差がみられ、部活動の地域移行と併せて整備を進めている自治体もみられた。これらの研究成果については学会発表により公表を行い、研究成果の一部については論文化した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2023年前半期は、前年度に引き続き、新型コロナウィルス感染症拡大による中学校の部活動制限措置等に伴い、部活動を含めた学校環境が一部変更を強いられた。これにより、中学校の部活動を対象とする当初の研究計画通りの調査遂行ができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度末の時点において、新型コロナウィルス感染症流行の影響は一部でみられたが、学校生活環境はコロナ禍以前の状況に移行しつつある。このため中学生の部活動を対象とした当初の研究計画について、測定指標の見直しを含めた変更などの措置を引き続き講じる必要はあるが、2021年度および2023年度の研究成果より、夜間練習等の活動実態が明らかになったことなどをふまえ、調査対象地域及び対象校を拡大させ、より実態把握に努めるようにする。
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Causes of Carryover |
2023年度前半期は前年度に引き続き新型コロナウィルス感染症拡大に伴う複数回の部活動制限措置等に伴い、部活動を含めた学校環境が大きな変更を強いられた。これにより、中学校を対象とする当初の研究計画通りの調査遂行ができなかったため。具体的には、調査遂行に伴う旅費や測定指標に関する消耗品購入が不要となったことが主な理由である。 2024年度においては、2021年度~2023年度に実施した質問紙調査の成果をふまえ、一部変更を加えた形式で調査を実施予定である。これらの調査遂行に掛かる旅費、測定指標に関する消耗品の購入、謝金(調査補助)、研究成果公表のための学会参加関連費(旅費等)として使用予定である。
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