2020 Fiscal Year Research-status Report
教育・保育形態による遊びの快情動と多様性の即時効果と遅延効果の検証
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19K02642
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
廣瀬 聡弥 奈良教育大学, 学校教育講座, 教授 (40419461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 一憲 大阪大学, 人間科学研究科, 講師 (80506999)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 遊び / 幼児 / 快情動 / 多様性 / 効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,幼児教育・保育における遊び機能の中で,特に快情動と多様性に着目し,教育・保育形態による即時効果と遅延効果を明らかにすることを目的とする。即時効果を調べるために行動観察,遅延効果を調べるために質問紙を用い,以下の2点を明らかにする。1)教示指導・遊び的教示型と自由遊び・総合的遊び型の2形態の幼稚園等において,子どもの遊び行動等を観察し,遊びの状況と快情動や多様性の関連について定量的に示す。2)“20歳の同窓会”等の行事を実施している2形態の幼稚園等において,卒園した20歳の研究協力者に質問紙調査を行い,様々な状況において楽しみを見つけ希望を生み出す力や自己効力感,多様性へ向かう力や対応力との関連を明らかにする。 2020年度は,1)の研究については,2019年度の予備観察から行動カテゴリーと定義をもとに観察を行う予定であったが,新型コロナウイルス感染症のため,観察を行うことができなった。2)の研究については,2019年度に作成した質問項目をもとに園の行事で回答頂く予定であった。しかし,同様の理由で行事が開催されず調査を実施することができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上記の研究実績の概要で述べた通り,観察及び調査が実施できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,新型コロナ感染症の収束が予測できないため,本研究の目的を遂行するために現在の状況でできる研究として,大学生等を対象とした質問紙調査によって,在籍した園の形態を尋ね,幼児期にどのような遊びをし,それが現在の様々な状況において楽しみを見つけ希望を生み出す力や自己効力感,多様性へ向かう力や対応力と関連しているか明らかにするための調査を実施する予定である。 その際に重要となるのは,当初の計画では園単位で質問紙調査を実施する予定であったため,園の教育形態に信憑性があった。しかし,大学生等を対象とするために,園の教育形態が不明確となる。そこで,園名を記載し後ほど確認するなどの作業を通して,信憑性を高めることができれば,当初の計画通りの分析が可能と考えられる。 また,新型コロナ感染症が収束に向かった場合は,当初の計画の観察や調査も平行して実施する。
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Causes of Carryover |
当初予定していたデータの収集ができておらず,行動分析に係る謝金等が発生しなかったために,次年度使用額が生じた。新型コロナウィルスが収束しない状況であっても,調査対象を変更した質問紙調査は可能であるため,研究を計画的に進めることが可能である。
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Research Products
(1 results)