2020 Fiscal Year Research-status Report
新科目『公共』用北海道版副読本作成-主権者教育・現代社会・総合の蓄積から
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19K02669
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
前田 輪音 北海道教育大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (30326540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 政俊 札幌学院大学, 人文学部, 教授 (40828109)
池田 考司 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (50824637)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 新科目「公共」 / 北海道 / 副読本 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナの感染状況が深刻なため、2020年度は当初の予定よりも大幅に縮小して研究を行った。 1)複数回の打ち合わせ実施… 初回(7月)は、当該年度の活動計画について意見交流を行った。第2回(8月)は、下記(2))の報告内容協議、およびその後の調査方針(オンラインによる)、などの検討を行った。 2)8月に全国民主主義教育研究会オンライン研究集会で発表(前田・山本・池田考司)…各自、前年度等の調査結果を報告した。報告タイトルは、前田「学校と地域の結びつきから『公共』を考える~高校の実践から~」、山本「政治的教養を高める高校生議会の取り組み」、池田考司「SDGsと交通教育」である。 3)各種調査… 武田泉氏(北海道教育大学)に「交通と学校教育:地域交通(政策)論から教育科学への(ある種)「挑発的」な投げかけ」と題して、ご専門であるJR北海道の現状と課題、「交通権」の問題、などについてご教示いただいた(オンライン・全員参加)。山崎辰也教諭(北海道北見北斗高校)の授業参観・研究協議により、アイヌ民族に関する教育や民族共生の視点を学んだ(現地参加・山本)。ウポポイ(民族共生象徴空間 7月に開設)の展示調査に赴き、国立アイヌ民族博物館におけるアイヌ民族に対するとらえ方を学んだ。(現地調査・前田・山本・池田考司)。北海道の地域課題について、いくつかの文献を購入し検討を進めている(前田を中心に)。 4)論文執筆… 教職大学院生を対象にしたいくつかの「主権者教育」関係のアンケート調査の一部を論文(他者編著の著書に)にした(前田(2021発刊予定))。「公共」で用いる討論課題の軸は何か、それを考える必要性を論文(雑誌)で指摘した(前田(2021発刊予定))
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナの感染状況が深刻なため、代表者・分担者ともに、オンライン講義開催など準備と、札幌市を中心とする往来の自粛期間が長く、当初考えていた現地調査が進まず、たいへん遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、オンラインを中心に聞き取り調査を行い、可能な限り、速度を速めていきたい。以下の方策を考えている。 ・聞き取り先として、川村雅則氏・内田和浩氏(北海学園大学)、小泉氏(さっぽろ自由学校「遊」代表理事)、江別市議会、いくつかの地域の課題に取り組んでいる高校、等。 ・新科目「公共」の開始は来年度のため、急ぎ副読本を作成し、最終年度を1年延ばし、来年度はオンライン等で高校教員らを対象とする研究集会などを設定し、普及につとめる。 終了年度を1年遅らせて進める予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響のため、調査(授業見学・各種機関等における)や対面での打ち合わせ等が滞ったことによる。 本来は今年度が最終年度となるが、上記の状況を鑑み、副読本の作成を進めながら、最終年度を1年(次年度)に伸ばし、次年度には副読本の普及や、それをもとにした実践の呼びかけや交流などを行っていく予定である。
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