2021 Fiscal Year Research-status Report
新科目『公共』用北海道版副読本作成-主権者教育・現代社会・総合の蓄積から
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19K02669
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
前田 輪音 北海道教育大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (30326540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 政俊 札幌学院大学, 人文学部, 教授 (40828109)
池田 考司 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (50824637)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 新科目「公共」 / 北海道 / 副読本 / 高等学校 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度に引き続き、2021年度もコロナ禍の影響を受け、対面での打ち合わせや現地調査などを行うことができなかった。加えて代表者の勤務先の状況(新カリキュラムに移行)から、オンラインでの打ち合わせや聞き取りなどの時間調整に思うように携われず、進捗状況は思わしくない。 年度初めにオンラインにて打ち合わせをし(5月29日)後、作成する副読本の目次構成を北海道を題材にしたいくつかの文献をもとに検討を開始し日本公民教育学会にてその指針の一部を報告した(6月20日 代表者)。 日本教育学会公共ラウンドテーブル(8月25日)、大月書店の新科目公共関係のシンポジウム(8月29日)などの報告から知見を得た。また、代表者と分担者および協力者が所属する全国民主主義教育研究会主催の大会や研究会、北海道歴史教育者協議会(いずれもオンライン開催)などに出席し、関連する教科書分析や実践等の知見を深めた。以下、代表者や分担者が出席したものを列挙する。全国大会(8月)と中間研究集会(1月10日)、連続学習会やSDGS研究会、評価の学習会、連続学習会(11月28日、12月26日)(以上が全国民主主義教育研究会開催)、北海道歴史教育者協議会冬の研究集会(1月6日)。 また、北海学園札幌高等学校のWWLの実践見学と報告会現地出席(代表者 6月12日・12月15日)や、北海道を中心に地域づくりに多様な手段でかかわっている方からの聞き取りをオンラインで行い(3月17日)、北海道の地域づくりの一側面にふれた。これらをもとに、2022年度の研究活動につなげていくことが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究実績の概要でも述べたように、2020年度に引き続き、2021年度もコロナ禍の影響を受け、現地に赴いての調査研究は著しい限界があった。また、代表者前田の勤務している北海道教育大学教職大学院が新カリキュラムに移行したことで担当講義や運営組織が大きく変わり、本研究に携わることができる時間が著しく少なくなった。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、コロナ禍による中央・地方政府による行動制限も無くなったことにより、遅れた分を取り戻すべく、各機関・研究者を対象にした調査、打ち合わせを行い、副読本執筆に入る。 聞き取り先の一例として、高校は、天売高校(「天売学」)、 北海道釧路明輝高等学(アイヌ学 学校設定科目 民間講師による)、上士幌高校(「上士幌学」 地域コーディネーターを活用)、白老東高校(「地域学」)、帯広工業高校(地域みらい連絡会議・スマート農業実現)、鹿追高校(「鹿追創成アカデミア」「鹿追創成プロジェクト」構想)、)岩見沢東高校(総合 今年度から)、本別高校(「とかち創成学」)、鵡川高校(「むかわ学」)などを候補とする。また、専門家からの聞き取りとしては、川村雅則(北海学園大学 労働問題)、小坂直人(北海学園大学名誉教授 風力発電などのエネルギー問題)、佐藤博文(札幌弁護士会 自衛隊イラク派兵差し止め訴訟・防衛大学校いじめ自殺関連訴訟担当者として)、小泉雅弘(さっぽろ自由学校「遊」代表 市民の学びの場の創成・運営者として)などを予定している。 聞き取り対象機関としては、十勝バス(過疎問題に取り組む企業として)、特色ある食品等を手掛ける企業・農家等、寿都町(核ゴミ処理施設 寿都町小中高連携)、江別市議会(ジェンダー問題と関連して)、千歳市・北広島市などの自衛隊演習基地をかかえる地方自治体、等を予定している。 さらに、「公共」の教科書・指導書を購入し検討する。あわせて、北海道内の小学校向けの副読本を可能な範囲で入手し、地域の課題等を読み取る。 これらの調査をもとに副読本の内容検討および執筆に入り、書籍ないしは報告書の形で作成する。その後、北海道内の高等学校に配布する。書籍化する際には、代表者がいくつかの出版社に交渉する。年度内の作業に余裕が出た場合は、書籍・報告書の告知を含めた研究会等を開催する。
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Causes of Carryover |
2年間にわたるコロナ禍の影響を受け、対面の調査研究に限界が生じ、勤務状況の影響もあって、各種調査や打ち合わせが滞ったことによる。今年度は、政府からの行動制限がなくなったので、感染対策に十分に留意して、調査・検討に取り組む。「研究の方針」に記載した専門家・機関・学校に、直接訪問ないしは電話もしくはオンラインでの聞き取りを行う。主にこれらの作業で生じる旅費等について執行する。また、聞き取りした音声データや画像データなどを整理、および調査に適宜アルバイトを導入・同行する(人件費)ことも想定している。調査結果の交流・副読本執筆原稿の検討等についての打ち合わせのための代表者・分担者・協力者の移動のために必要な旅費を執行する。副読本の印刷費用(報告書形式の場合)、主に北海道内の高等学校への発送費用を執行する。 時間的余裕があれば、副読本の公開・活用を推進するための研究会の開催のための諸費用(会場費やオンライン手段のための各種手続き等)を執行する。
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Research Products
(2 results)