2023 Fiscal Year Research-status Report
新科目『公共』用北海道版副読本作成-主権者教育・現代社会・総合の蓄積から
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19K02669
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
前田 輪音 北海道教育大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (30326540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 政俊 札幌学院大学, 人文学部, 教授 (40828109)
池田 考司 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (50824637)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 公民科公共 / 北海道 / 地域の課題 / 主権者教育 / 民主主義 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)本課題のゴールである「公共」副読本作成に向けて、その内容の対象とする北海道の各種社会課題について、文献の収集・検討、および関係各所に対し、必要な聞き取り調査・資料収集を行った。平和の問題(長沼ナイキ基地訴訟、矢臼別の演習問題等)、農業関係(主に有機農業、北海道有機農業の組合、有機野菜を専門に販売する店舗等)、人権関係(ジェンダーに関する支援活動を行っているNPO法人、ヤングケアラーをケアするNPO法人等)、人権問題に取り組み弁護士、法教育に携わる札幌弁護士会のジュニア・ロースクール、平和の問題に長年取り組んできているツアー会社や、ここ数年にわたり主に北海道を対象にダークツーリズムやインフラをテーマにしたツアーを企画している旅行会社等の活動等について、ツアーに実際に参加してその在り方にふれたり、担当者に聞き取りをしたり資料をいただいたりした(主に前田ー研究代表者)。 2)様々な研究会等に参加し、主権者教育関係の実践の報告にふれた(前田-研究代表者 、山本-研究分担者)。 3)国際的な平和の問題の最新の動向にふれるため、ロシア・ウクライナ戦争を取材しているジャーナリストを招いて報告をいただき、その機会を地域社会の市民に対しても開いた(前田ー研究代表者、池田賢太ー研究協力者)。 主に研究代表者である前田が、これらの情報・資料収集をもとに、副読本の内容について、研究協力者の池田賢太の一部協力も得ながら検討を重ね、章立てや各章の構成等について、出版を予定している業者と打ち合わせを重ねた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査・資料収集は進めているが、成果物としての副読本の構成・編集作業を行う過程で検討事項が多く、現在なお執筆・編集中であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
執筆・編集作業をすすめ、副読本として出版して社会に出し、北海道内の高等学校の校数分購入し、各校に発送し授業に役立てていただく。 学会等や報告会において、本書のねらいや「公共」にとっての有意義性、北海道の社会課題の捉え方等について報告を行う。それらを通して、「公共」の授業実践での北海道の社会課題を「探究」する一助となることを、広く知らしめる。
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Causes of Carryover |
出版予定の成果物の執筆・編集に時間がかかったため、次年度使用額が生じた。 次年度(2024年度)は、成果物の編集を終えて出版し、北海道の高校数および執筆いただいた方に相当する冊数を買い取り、道内の高校等に発送し、担当教師に授業で使っていただくようはたらきかける。 あわせて、成果物についての各種報告を学会や報告会等で行う。また活用事例などを集めたり、今後、北海道の社会課題を集め整理する呼びかけをして、実践研究集団の土台をつくる方向性を探る。
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Research Products
(3 results)