2020 Fiscal Year Research-status Report
Instructional Design of the Social Studies Department Research for the crisis response management training
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19K02680
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
關 浩和 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (00432584)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 教育学 / 教科教育学 / 社会系教科教育 / 危機管理 / マネジメント / インストラクショナルデザイン / 協働的問題解決 / 社会科授業デザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,危機対応マネジメント育成のための社会系教科授業のインストラクショナルデザイン開発を目的とするものである。現在,学校教育におけるカリキュラム編成は,コンテンツ・ベースからコンピテンシー・ベースへと大転換がなされている。身に付けた個別の知識や技能を実生活や実社会で活用できる汎用的能力の育成が求められている。社会系教科では,知識・技能をツールとして使いこなせることが必要である。そのために,学習者の自由度を保ったままで,学習効果をあげるインストラクショナルデザインによって,学校現場に求められている危機管理や安全性という教科横断的な視点としての危機対応マネジメント育成には何が必要なのかを解明する。そのことは,学校現場の教員の授業力向上だけでなく,危機対応マネジメント育成につながる社会系教科教育体系の再構築と今後の教科教育研究を発展させるために,さらなる基盤形成につながるものである。 今年度は,我が国における社会系教科カリキュラム及び授業実践事例を収集しながら,各学校での取組を概査する予定であったが,移動に制限がかかり,思うように実践事例を収集できない状況である。分析については,学校現場と協働で取り組みながら,インストラクショナルデザインを組み込んだ社会系教科授業の基本的なフレームワークを構築す ることに向けて動いている。引き続き,インストラクショナルデザインによる社会系教科授業デザインの開発を行い,学校現場での実践をさらに積み重ねることで,適宜加筆・修正を行っていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
理論的な構築の部分は,当初予定していた計画通りに進んでいると自己評価しているが,「やや遅れている。」としたのは,令和2年度は,新型コロナウイルス感染拡大の影響で,出張等がまったくできない状況で,学校現場に出向いて観察記録や実践記録の蓄積がほとんど予定通り実施できなかったためである。今後,実践を積み重ねて,研究成果に関する意見交換を十分に行い,理論的な部分の再修正,再構成を行っていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は,引き続き,次の六点を中心に行う。 ①我が国における社会系教科カリキュラム及び授業実践事例を収集する。②危機対応マネジメントに関わる実践校での取組を概査する。その際,分析は,これまで共同研究をしてきた学校現場と協働で取り組む。③インストラクショナルデザインを組み込んだ社会系教科授業の基本的なフレームワークに加筆・修正を行い再構築をする。④実践事例のデータベースの開発とリソースの整理・編集を行い,分析対象の事例を選択し,R-PDCAサイクルの観点から,インストラクショナルデザインの構成要素を策定する。⑤開発した授業デザインに基づいて実践し,評価を行うことで実証的な研究にする。⑥インストラクショナルデザインによる社会系教科授業デザインの開発を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大を受けて,予定していた会合や出張等がすべて中止となり,旅費や謝金等に相当する金額を使うことができなかったため。
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