2023 Fiscal Year Annual Research Report
中学校理科における小・中学校間の円滑な接続のための学習支援システムの構築
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19K02681
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
石井 俊行 奈良教育大学, 理科教育講座, 教授 (50636446)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 地層 / つまずき / 火山灰層 / 標高 / 柱状図 / 析出量 / 溶解度 / 温度変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
高校入試問題等で見られるような「地層に傾きの有る問題」と「地層に傾きの無い問題」の両方をターゲット問題として位置付け,「地層」におけるつまずきを特定することを試みた.その結果,「地層に傾きの無い問題」は「地層に傾きの有る問題」に比べて生徒は取り組み易い.このため,まずは「地層に傾きの無い問題」を使って,「地層累重の法則」「地形図の読図法」「総合柱状図の作成」「火山灰層(鍵層)の利用方法」「柱状図と標高との関係」の知識・技能等を十分に生徒に習熟させる.そして,その後に「地層に傾きの有る問題」に指導を移行していくとよいことがわかった. 水溶液における「物質の析出量の算出」の問題を解く際に,生徒が直面しているつまずきは,(ア)溶解度をグラフ(溶解度曲線)から読み取ること,(イ)計算が容易でない溶媒の質量(180 gや90 gなど)に対する物質の溶解量を求めること,(ウ)溶液の温度や溶媒の質量といった条件を問題文から読み取り,整理して考える必要があること,(エ)溶液の温度変化前の物質の溶解量から,溶液中の物質の質量を把握して析出量を考える必要があること,(オ))溶媒の質量変化による物質の析出量の算出には,溶液の温度変化による物質の析出量の算出とは違った難しさがあること,(カ)溶液の温度変化と溶媒の質量変化の複合変化による物質の析出量の算出には,それぞれ単一変化による物質の析出量の算出とは違った難しさがあること,の6点であることが明らかになった.
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