• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2020 Fiscal Year Research-status Report

ベイズ推定を利用した探究の過程を重視する植物検索教材の開発

Research Project

Project/Area Number 19K02695
Research InstitutionHokkaido University of Education

Principal Investigator

柚木 朋也  北海道教育大学, 教育学部, 教授 (00311457)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 藤枝 秀樹  国立教育政策研究所, 研究企画開発部, 教育課程調査官 (20741705)
並川 寛司  北海道教育大学, 教育学部, 教授 (90192244) [Withdrawn]
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords植物検索 / ベイズ推定 / 探究 / 検索プログラム / APG分類体系 / アブダクション
Outline of Annual Research Achievements

植物検索は,これまで「植物名を知る」という結果のみに重点が置かれてきた傾向がある。しかし,検索の過程は,科学的探究の過程とよく似ており,様々な資質・能力の育成に役立つことが考えられる。ただし,児童,生徒や教員の植物に関する知識が希薄であるという現状のもとでは,すぐれた使いやすい植物検索教材の開発が必須である。加えて,新しい分類体系(ミクロなゲノム解析から実証的に構築したAPG分類体系)を基にした図鑑や植物目録などの資料が増加し,APG分類体系と古い分類体系との整合性が課題となっている。それらの課題を解決するために,本研究では,学習者が主体的に使用し,検索の過程を通して様々な資質・能力を育むことができるように,ベイズ推定を利用した植物検索教材を開発することを目的とした。
本研究では,「どのような検索方法を取り入れればよりすぐれた検索教材が開発できるのか」を模索するために,検索の過程を探究の過程に基づいて分析し,検索に必要な課題について整理した。検索においてはアブダクションが重要であり,多くの候補となる植物名の中から候補となる植物名の絞り込みをいかに行うかについてはベイズ推定を用いたプログラムの開発が有効であると考え,着手することとした。ベズ推定を行うためには,事前確率の設定が必要である。そのため,地域性や時期を考慮した事前確率の調査を行い,事前確率の設定について検討した。初年度は、主としてそれらの調査,設定方法とともに各種データの作成に時間を費やした。
植物の地域性,時期なども考慮した結果を事後確率として表示し,並び替えることを組み込んだプログラムを作成した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

初年度は,検索の過程についての考察とベイズ推定を行うための基礎調査を行った。また,種々のデータの作成と試作プログラムの作成を行った。
その結果,検索の過程においてはアブダクションが重要であることを明確にした。そして,植物の実態調査の結果からベイズ推定に必要な事前確率を求め,試作プログラムの作成を行った。また,主となる約450種の植物データを作成した。

2年度,主として種々のデータの作成に力を入れた。コロナの影響で学校現場での調査が遅れている。

Strategy for Future Research Activity

本研究では,前述した目的を達成するために,次の3点を中心に研究を進める。
1.3年度は,植物検索教材の制作のための調査・研究(ア 植物の実態調査,イ 学習者の実態調査,ウ 検索項目の再検討,エ 登録データの検討,オ検索方法の検討)を引き続き行う。小・中学校,大学,公園,道端,河川敷などで植生調査を行うとともに,やや特殊な環境で育つ植物についてもさらなるデータの収集を行う予定である。
2.3年度に重点的に行いたいのは,プログラムを利用できる形に完成させることである。1,2年度の調査に3年度の調査を加え,ベイズ推定に必要な事前確率,尤度の設定を行い,札幌市内の小・中学校で使用できる暫定プログラムを完成させる。この暫定プログラムをもとに指導法の開発を行い,4年度以降は実際に小・中学校などで実践したいと考える。
3.植物に関する認識調査,誤認調査を行いたい。ただし,3年度はコロナ対策のため,小・中学校の時間数が少なくなるため,主に計画の吟味を中心に行いたいと考えている

Causes of Carryover

コロナ禍の影響で研究計画が少し遅れたため。
今年度はその計画を実行するために使用。

  • Research Products

    (2 results)

All 2020

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 植物検索と探究との関連についての一考察2020

    • Author(s)
      柚木朋也
    • Journal Title

      北海道教育大学紀要(教育科学編)

      Volume: 71-1 Pages: 227-235

  • [Presentation] 植物検索における同定についての一考察 -観察における誤認-2020

    • Author(s)
      柚木朋也
    • Organizer
      日本理科教育学会

URL: 

Published: 2021-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi