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2020 Fiscal Year Research-status Report

家庭科における乳幼児への関わり方の評価項目および系統的なカリキュラムの開発研究

Research Project

Project/Area Number 19K02701
Research InstitutionTokyo Gakugei University

Principal Investigator

倉持 清美  東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (30313282)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 妹尾 理子  文教大学, 教育学部, 教授 (20405096)
望月 一枝  日本女子大学, 家政学部, 研究員 (60431615)
佐瀬 茜 (叶内茜)  川村学園女子大学, 生活創造学部, 講師 (80849092)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords児童虐待 / 家庭科 / 保育学習 / 質問紙調査
Outline of Annual Research Achievements

2020年度は、コロナ禍の中で、学校現場に行くことが難しかった。そこで、東京都の中学・高校の家庭科教員へ、調査を実施することとした。乳幼児期の大きな問題として、児童虐待があるが、本研究で着目する「かかわり方」は、児童虐待予防にもつながる内容である。どんな状況でも、将来的に、社会の中で児童虐待にあたるような乳幼児とのかかわり方をしないための資質能力をはぐくむには、家庭科でどのような授業実践を実施していけばよいかを、質問紙調査を通して検討することとした。
2020年11月に東京都公立中学校(164校)と高等学校(90校)合計254校の家庭科を担当する教員(以下、家庭科教員)を対象に質問紙調査を実施した。調査の項目として、家庭科教員の児童虐待の学習に関する意識とともに、児童虐待に関わる授業の有無、実施内容をたずねた。
回収数は、中学校58校(回収率35.4%)、高等学校37校(回収率41.1%)、校種不明4校であった。中学校では、8割の家庭科教員が家庭科で児童虐待を扱う必要性を感じていた。理由として最も多いのは「将来の虐待予防に繋げたいから」であった。一方、必要性を感じない家庭科教員は「授業で扱うイメージが持てないから」と「家庭科の時間数が不足しているから」を主な理由にしていた。児童虐待に関わる授業として取り入れるべき内容について、「子どもへの関わり方」が8割を超え、最も多く選ばれた。高等学校では、9割以上とほとんどの家庭科教員が家庭科で児童虐待を扱う必要性を感じた。理由として最も多いのは「将来の虐待予防に繋げたいから」であった。児童虐待に関わる授業として取り入れるべき内容について、「虐待を引き起こすリスク要因」と「子どもへの関わり方」が8割を超え、最も多く選ばれた。これらの研究成果は、2021年7月の日本家庭科教育学会で発表予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

コロナ禍の中で、学校現場に行くことは困難であった。また、生徒が保育現場に出向いたり、子育て中の親子とかかわることは、このような状況では、難しい。そのため、乳幼児のかかわり方評価項目については、作成して検証するということができなかった。その代わり、家庭科教員への調査を実施して、乳幼児とのかかわり方についての学びが、児童虐待予防につながると考えていることを明らかにすることができた。

Strategy for Future Research Activity

コロナ禍の状況の中、保育現場に生徒が行くこと、子育て中の親子が学校に来ることなどが難しく、ふれあい体験実施の実現が困難な状況が続くことが予想される。そのような中、家庭科の保育学習を進め、かかわり方を学べるような授業の工夫が求められる。withコロナと言われている現状の中でも、そのような工夫が求められ、今後、学校現場で共有していくことが必要になる。本研究では、実際にふれ合う場面を想定した評価項目ではなく、このような状況の中で、どのように保育学習を展開し、生徒の学びを深めたらよいのかを検討していくことが急務と考える。今後は、学校関係者以外、例えば、児童相談所の職員などへのヒアリング調査も実施しながら、家庭科保育学習ではぐくむべき資質能力を検討し、そのためにどのような授業実践ができるのか、検討していきたい。

Causes of Carryover

2020年度はコロナ禍の影響で、学会が開催されなかったり、オンラインであっため、旅費や参加費が必要ではなかった。また、学校への授業観察もできなかったため、記録のための機器などを購入することはしなかった。その分を次年度に回し、次年度の学会参加のための費用にするとともに、質問紙調査やヒアリング調査の費用や、文献購入の費用に充て、コロナ後の保育学習に示唆を与えられるような、研究活動を実施する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2020

All Journal Article (3 results) (of which Open Access: 3 results,  Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 家庭科教育とSDGs(4)家庭科の保育学習とSDGs2020

    • Author(s)
      倉持清美
    • Journal Title

      日本家庭科教育学会誌

      Volume: 63 Pages: 157-160

    • Open Access
  • [Journal Article] 免許外教科担任に有効な幼児触れ合い体験 につながる支援の検討2020

    • Author(s)
      松岡 晃代、倉持 清美
    • Journal Title

      日本家庭科教育学会誌

      Volume: 62 Pages: 240~251

    • DOI

      10.11549/jjahee.62.4_240

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] SDGs時代における「自分と社会を変える」家庭科教育の可能性と意義2020

    • Author(s)
      望月 一枝
    • Journal Title

      日本家政学会誌

      Volume: 71 Pages: 424~431

    • DOI

      10.11428/jhej.71.424

    • Open Access

URL: 

Published: 2021-12-27  

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