2019 Fiscal Year Research-status Report
家庭科における生活習慣病予防を考慮した食教育プログラムの構築に関する研究
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19K02702
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
三戸 夏子 横浜国立大学, 教育学部, 准教授 (30398888)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 食事摂取量 / 季節変動 / 食塩 |
Outline of Annual Research Achievements |
家庭科における食教育プログラムを開発するための基礎資料とするため、今年度は下記の二つの研究を行った。 研究1:四季のある日本では、食品・栄養素摂取状況に季節変動があることが報告されている。日本における夏の平均気温は近年上昇しており、夏季に部活動をする若年層において、健康を維持するための食事についての検討が必要である。また睡眠の時間や質、食べる速さが肥満や糖尿病のリスクとなることが国内外の多くの疫学研究により報告されている。しかしながら、運動習慣のある若年男性を対象とした報告は少ない。そこで本研究では、野球部の大学生の男性を対象として、夏季及び秋季の二つの季節における食事摂取量、食べる速さや起床・就寝時間などの生活習慣及び体組成について比較検討を行った。 研究2:高血圧は心血管疾患のリスクを著しく上昇させるため、日本人におけるさらなる減塩が望まれている。若年期からの減塩が将来的な高血圧発症を予防できることが推測されており、高血圧症の罹患が増加する中年期以降だけでなく、血圧に問題のない若年世代における減塩対策も重要である。そこで本研究では、大学生の男性及び女性を対象として食事調査及び食塩チェックシートにより食事摂取量、食塩摂取量を調べるとともに、食塩摂取に関わる食事因子を検討した。また、対象者に市販のインスタントみそ汁を試飲してもらい、塩味の嗜好性を調査し、食塩摂取量及び食塩摂取傾向と比較検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、研究初年度として、若年期の食教育に関する二つの研究を実施した。研究1、及び研究2ともに、学内の倫理審査委員会の許可を受けて実施した。研究1は若年期の食事摂取における季節変動の影響を検討できるとともに、計画でも示した睡眠などの生活習慣の影響も解析できる調査である。また、研究2は血圧に影響する食塩の摂取に関わる調査であり、本研究のテーマとなっている家庭科における生活習慣病予防を考慮した食教育の基礎資料ともなる調査である。研究1及び研究2ともに、対象者に調査票を配布・回収し、データを解析するところまでいっている。このため、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に行った研究は、研究1及び研究2ともに、家庭科における生活習慣病予防を考慮した食教育プログラムの基礎資料となる調査であり、さらに詳細にデータの解析を行う。日本人の食事摂取基準で策定されている栄養素の摂取量と睡眠などの生活習慣や嗜好性との関連について、新たな知見を示す。またこれらの研究成果の学会や論文発表についても進めていく予定である。 家庭科の教育内容に生かすため、これらの研究成果を生かした教材を考案していくとともに、若年男女の食と健康の関連について、今回とは異なる世代や健康指標についてもさらに解析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
研究に必要な物品等を購入した結果生じた残額が少額であり、購入できる必要な物品がなかったため、次年度の調査研究費と合わせて活用したい。
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