2020 Fiscal Year Research-status Report
家庭科における生活習慣病予防を考慮した食教育プログラムの構築に関する研究
Project/Area Number |
19K02702
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
三戸 夏子 横浜国立大学, 教育学部, 准教授 (30398888)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 日本人の食事摂取基準 / 睡眠中央時間 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度実施した下記の研究1及び2について、さらにデータを解析し、また関連する論文・文献を収集して検討を行った。研究1について、対象者の夏季及び秋季の栄養素摂取量を日本人の食事摂取基準2020年度版の基準値と比較し、値を満たしていない人の割合を検討した。また、クロノタイプの指標となる睡眠中央時間を算出し、栄養素及び食品群別摂取量との関連を検討した。その結果、食事摂取基準の値を満たしていない人の割合が夏季と秋季で差がある栄養素と、夏季及び秋季ともに満たしていない人の割合が多い栄養素とがあることが示された。また、睡眠中央時間と栄養素及び食品群別摂取量の関連性は、夏季と秋季で異なることが示された。 研究1:運動部に所属している大学生の男性を対象として、夏季及び秋季の二つの季節における食事摂取量、食べる速さや起床・就寝時間などの生活習慣及び体組成について比較検討を行った。 研究2:大学生の男性及び女性を対象として食事調査及び食塩チェックシートにより食事摂取量、食塩摂取量を調べるとともに、食塩摂取に関わる食事因子を検討した。また、対象者に市販のインスタントみそ汁を試飲してもらい、塩味の嗜好性を調査し、食塩摂取量及び食塩摂取傾向と比較検討した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に実施した調査について、関連する論文・文献の収集やデータ解析を進めることができた。また研究1については、論文にまとめ、学会誌に投稿することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究1及び研究2ともに、家庭科における生活習慣病予防を考慮した食教育プログラムの基礎資料となる調査である。研究1では、近年の夏の気温の上昇による暑熱環境下で日常的に部活動等を行う若年層に対し、季節及び睡眠パターンを考慮した食教育が必要である可能性を提示できた。今後さらに研究2についても解析を進め、論文としてまとめるとともに家庭科の教育内容に生かすため、これらの研究成果を生かした教材を考案する予定である。
|
Causes of Carryover |
今年度は研究1の解析及び論文執筆が中心となったため、研究2の解析や論文執筆に必要な物品の中で購入を行わなかったものがあるため。 次年度は、今年度に実施できなかった研究2の解析及び論文執筆、及び次年度の研究の実施にも必要な物品を購入予定である。
|