2020 Fiscal Year Research-status Report
大学生のインターンシップにおけるプロアクティブ行動と組織内社会化に関する縦断研究
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19K02716
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Research Institution | Kyoto University of Advanced Science |
Principal Investigator |
三保 紀裕 京都先端科学大学, 経済経営学部, 准教授 (80604743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 智晶 京都産業大学, 共通教育推進機構, 准教授 (70468297)
寺田 盛紀 京都先端科学大学, 経済経営学部, 客員研究員 (80197805)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | インターンシップ / 予期的社会化 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度では前年度の大学4年生に対する追跡調査を予定しており,計画通り調査を実施した。対象となるのは企業への内定を持つ者であり,今年度新入社員として入社した者である。当初予定では入社半年後に調査実施の予定であったが,コロナ禍による状況の変化に対応すべく,一部調査項目の見直しを行うと共に,調査実施時期を3か月ほど後ろ倒しにして実施した。また,このような状況下であることを考慮し,追加で縦断調査とは別に,企業の新入社員に対する調査を合わせて実施している。結果,追跡調査で200程度,追加調査でも200程度のデータ収集に成功した。調査実施項目については前年度に定義した,インターンシップに関する測定指標に加え,コロナ禍の影響を踏まえ,在宅勤務などに関する情報などを項目として追加したものを調査に使用した。 また,前年度実施した2種類の調査(大学生,新入社員それぞれを対象とした調査)についてデータ解析を行い,それらの結果をもとに2件の論文掲載,1件の国際学会での研究報告,2件の学会発表を行った。研究報告を行った学会はAASVET(アジア職業教育訓練学会)とキャリア教育学会である。 大学生,新入社員の比較などから明らかになった点は,インターンシップの期間や内容が新入社員の職業行動に効果的な影響を及ぼしていたことである。これらの結果は横断的比較によるものであるが,インターンシップの有効性を一定示すことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度において予定していたのは(1)前年度調査結果の分析,(2)継続追跡調査の実施,(3)企業の人事担当者に対するインタビュー調査,の3点であった。(1)については問題なく実施できているが,(2)についてはコロナ禍の影響を受け,新入社員の置かれている状況が劇的に変化したことを受け,実施時期に加え,調査項目について一部再検討を行わざるを得なかった。これを踏まえた上で継続追跡調査を実施した。(3)については(2)の状況を受け,十分に実施が出来ていない状況である。しかし,調査を概ね実施出来ていることから,研究遂行については概ね問題がなく,順調に進展がなされていると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は研究の最終年度となるため,これまでの調査結果を踏まえたまとめを行っていく予定である。また,2020年度に実施できなかった,企業の人事担当者に対するインタビュー調査については早急にこれを実施していく。それらの結果を踏まえて,成果についての論文投稿,学会発表を行い,それらを最終的には報告書にまとめていく予定としている。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響を受け,訪問調査ならびに学会発表等を目的とした出張を行うことができず,これらがオンライン化した。この影響を受け,旅費として計上していた部分が主として次年度使用額に繋がっている。 次年度計画についてはコロナ禍の状況にもよるが,学会発表等を目的とした出張,訪問調査を予定しているほか,英語論文投稿などに向けた諸費用の計上をしている。
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Research Products
(6 results)