2021 Fiscal Year Research-status Report
教員養成における授業実践コンピテンシーと教育学コンテンツの結合
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19K02724
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
高木 啓 千葉大学, 教育学部, 准教授 (90379868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊井 将太 山口大学, 教育学部, 准教授 (30634381)
山岸 知幸 香川大学, 教育学部, 教授 (60304375)
吉田 茂孝 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (60462074)
樋口 裕介 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (80587650)
北川 剛司 奈良教育大学, 教職開発講座, 准教授 (80710441)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ICT活用 / 指導力 / 教育方法学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度に実施した研究の成果は大きく二つに分けることができる。 第一には、ICT活用に関わる教育学コンテンツと教育実践コンピテンシーの関係の分析である。戦後、教育方法・技術領域のテキストにおいて、ICT機器、視聴覚機器、情報機器、教育メディアの活用に関わってどのような資質能力が教師に要請されてきたかを分析した。教職課程におけるICT活用に関する内容の充実への要求が高まっている今日的状況を背景として、ICT活用にかかわる教師の指導力がどのようなものとしてとらえられてきたのかを歴史的に明らかにし、その変遷をふまえて今日どのような課題が残されているかを考察した。結果、新たなコンピテンシーが求められているというよりも、様々なコミュニケーションについての従来から求められてきたコンピテンシーの根源的な捉え直しの契機として、教育方法学テキストでは、教育メディアを捉えていることが明らかとなった。 第二には、本研究課題の総括に向けて、教育方法学領域における教育実践コンピテンシーの射程を定め、そのコンピテンシーの育成に求められる教育学コンテンツとはどのようなものかという視点から、両者の関連を描き出す作業に着手したということである。地方自治体や大学など様々なレベルで、教員養成段階において身につけられることが求められる資質能力が提起されている。それらを先行実践として本研究課題の対象である教育方法学の視点から再構成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19の影響によって、当初の研究計画から大幅な変更が必要となったのは前年度と同様である。しかしながらドイツやアメリカを対象とした調査へのリソースをわが国の先行事例の分析等に割り当てることで本研究課題の総括に向かうことが可能となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
「研究実績の概要」に記載した通り、教育実践コンピテンシーの育成に求められる教育学コンテンツとはどのようなものかという視点から、両者の関連を描き出す作業を予定している。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響で海外をはじめとした諸調査が実施できなかった。残金は、これまでの成果をまとめるための国内出張等に使用する予定である。
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Research Products
(8 results)