2020 Fiscal Year Research-status Report
VR・AR技術を用いた木材加工実習支援ツールの開発
Project/Area Number |
19K02731
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
入江 隆 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (70253325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森岡 弘 山口大学, 教育学部, 教授 (00249848)
平田 晴路 岡山大学, 教育学研究科, 特任教授 (70189835)
笠井 俊信 岡山大学, 教育学研究科, 准教授 (80335570)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 中学校技術・家庭科 / 技術分野 / 材料と加工の技術 / 設計 / 製図 / AR技術 / VR技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
生徒が「材料と加工の技術」の授業の「設計」段階で完成予想物の問題点,改善点に気付くことを支援するツールの開発を目的とし,本年度は以下の取組を行った。 1.完成予想物が描かれた製図をタブレット端末で写真撮影するアプリの開発:このアプリに必要とされる機能は,①生徒が描いた製図を写真撮影し,各生徒専用のフォルダに保存する,②撮影した写真の歪みを修正する,③写真から完成予想物を構成する部材を抽出し,ディジタルデータ化する,の3点である。本年度は①の機能を実装し,②,③の機能の実現に必要なデータ処理について検討を行った。 2.完成予想物のVR(仮想現実)空間提示:ディジタルデータ化された完成予想物をVR空間に提示するアプリケーション作成を行った。データファイルを指定し,データを読み込み,VR空間に完成予想物を提示する。力覚デバイス(Touch,3DSystems社)を用いてその提示物に接触し,把持することにより提示物の移動・回転も自由に行うことができる。3DS,OBJ,STLの3種類の3Dオブジェクト形式に対応している。このアプリケーションはPC用であるため,タブレット端末で作成されたディジタルデータをPCで利用する方法についても検討を行った。 3.完成予想物のAR(拡張現実)空間提示:ディジタルデータ化された完成予想物をAR空間に提示するアプリケーション作成に取り組み,タブレット端末のサンプルデータ(3Dオブジェクト)をAR空間に提示できることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
完成予想物が描かれた製図をタブレット端末で写真撮影するアプリについては,①生徒が描いた製図を写真撮影し,各生徒専用のフォルダに保存する,②撮影した写真の歪みを修正する,③写真から完成予想物を構成する部材を抽出し,ディジタルデータ化する,の3つの機能の内,①については実装済みであり,②,③の機能に必要となるデータ処理の手法についても目途が立っている。完成予想物のVR(仮想現実)空間提示については,アプリケーションはほぼ完成している。完成予想物のAR(拡張現実)空間提示については,サンプルデータのAR空間提示までは確認できており,サイズ調整,角度調整等の機能が今後の課題となる。全体としては順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
完成予想物が描かれた製図をタブレット端末で写真撮影するアプリについては,②撮影した写真の歪みを修正する,③写真から完成予想物を構成する部材を抽出し,ディジタルデータ化する,の2つの機能の実装に取り組む。完成予想物のAR(拡張現実)空間提示については,サイズ調整,角度調整等をどのような手法で行うのか検討する。また,令和4年度に実施を予定している教育現場における実践に向けて,協力研究者(中学校教員)と連携していく。
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Causes of Carryover |
計画通りの予算執行を心掛けたが,少額の残金が発生した。
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Research Products
(2 results)