• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2019 Fiscal Year Research-status Report

Studies for linguistic issues facing primary school children

Research Project

Project/Area Number 19K02789
Research InstitutionKobe City University of Foreign Studies

Principal Investigator

岩男 考哲  神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (30578274)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 宮地 弘一郎  信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (40350813)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords語彙 / 絵本 / 国語教科書
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的を簡潔に述べると,小学校入学前後の子供たちがどういった語彙に触れ成長していくのか,その過程を明らかにすることにある.
しかし当然ながら,子どもたちが触れる語彙全てを記述するのは現実的に考えて不可能である.そこで本研究では特に,入学前に子どもたちが触れるであろう絵本の語彙の調査,入学後に触れるであろう教科書の語彙調査,そして,小学校入学前後の教育機関において教師との交流を通して子どもたちが触れるであろう語彙の調査を行うこととした.
本研究はそうした調査の1年目にあたる.本年度行った主な作業内容としては(1)小学校低学年の国語教科書の語彙調査,(2)世間で広く読まれてる絵本の語彙調査,(3)将来的に調査を行わせていただく教育機関との接触,の3点である.以下,特に(1)と(2)について,作業の内容とその問題点について述べる.
(1)と(2)については,まだまだ次年度以降も引き続き調査が必要ではあるものの,ある程度の成果物が得られたと言える.(1)は現在使用されている国語教科書の語彙の抽出を行った.ある程度のリスト化は済んだのだが,調査の過程において,教科書は定期的に改訂されていくものであるため,本研究機関が終了する頃には教育現場では新たな教科書が使用されている可能性が高いという問題が浮き彫りになった.しかしこの問題については,研究報告の際に調査時期を明記することによって対応することとした.(2)については,数多くある絵本の中でも,毎年の売れ行きのランキングを参考に上位の物から順に調査を行った.この調査の問題点としては,現実問題として日本に存在する全ての絵本を網羅することができないという点がある.これについては,この研究期間は可能な限り収集を続けることで少しでも対応できればと考える.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

上記の通り,当初予定していた教科書や絵本の語彙調査は概ね順調に進んでいる.
しかし(これも上記のように),教科書とは定期的に改訂されていくものであるため,本研究が終了する頃には,今回の調査対象が古いバージョンになっている可能性は大いに考えられることである.これについては,研究報告の際にどの版の教科書を使用した調査であるのかを明記することによって対応する.
なお,今後考え得るトラブルとしては,これから調査を行う予定の教育機関との連携が取れないということが挙げられる.しかし,そういった万が一に備え,我々は,当初予定していた教育機関に加え,教育学部の卒業生の勤務先とも連絡を取れるよう備えているところである.よって,教育機関の調査が1つも行えないという最悪の事態は免れることが可能と考える次第である.

Strategy for Future Research Activity

今後の研究の方策として,大きく以下の2点が挙げられる.

(1) 絵本の調査については引き続き行いつつ,外国語との対照も視野に入れ始める.特に,日本語と文法的に類似している韓国語の調査や,日本語同様,主語の省略が頻繁に行われるイタリア語の調査に着手したいと考えている.前者(韓国語)については現在調査中であるが,後者(イタリア語)については,イタリア国内において定期的に絵本を扱ったイベントが行われているので,可能ならばそこに参加し,絵本を入手・調査したいと考えている.
(2) 教育機関の調査については,長野県内の教育機関との接触をはかっているところだが,今後更に調査対象となり得る教育機関の数を増やしていきたいと考えている.これについては,直接現場に赴き依頼や調査を行わなければならないので,何らかの理由(例えば,コロナウイルスの沈静化までの期間が想像以上に長引いた場合等)により現場での作業が困難となった場合は,見直しも必要となってくるであろう.

Causes of Carryover

次年度以降,調査のフィールドとなる教育機関との交渉や調査,ならびに海外での語彙資料調査が必要になってくることが予想されるため,その出張費等にあてたいと考えている.これは,当初の計画よりもより充実した言語データが得られる可能性が生じたためである.

  • Research Products

    (8 results)

All 2020 2019

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (5 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results,  Invited: 2 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 自閉症の症状について2020

    • Author(s)
      田巻義孝; 堀田千絵; 宮地弘一郎; 加藤美朗
    • Journal Title

      信州大学教育学部研究論集

      Volume: 14 Pages: 349-369

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 日本語を母語とする子どもたちが触れる語彙調査2019

    • Author(s)
      岩男考哲・宮地弘一郎
    • Journal Title

      2019年中国文化大学日本語文学科国際学術シンポジウムー日本の言語・文化・思想・宗教・社会・歴史に関する研究と教育ー論文集

      Volume: 2019 Pages: 31-36

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 発話間の相互依存関係 -「というと」前後の発話を中心にー2020

    • Author(s)
      岩男考哲
    • Organizer
      東京外国語大学・神戸市外国語大学合同セミナー「日本語学・日本語教育の新たな射程」
    • Invited
  • [Presentation] 日本語を母語とする子供たちが触れる語彙調査2019

    • Author(s)
      岩男考哲・宮地弘一郎
    • Organizer
      2019年中國文化大學日本語文學系國際學術研討會 ―日本之語言・文化・思想・宗教・社會・歴史相關研究與教育
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] The empathy hierarchy in a reference/ target prominent language and a trajector/ landmark prominent language2019

    • Author(s)
      Ito Hajime, Iwao Takanori, Naka Kiyoshi
    • Organizer
      Japanese Studies Association of Australia Biennial Conference
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 談話における事象叙述文の役割―「というと」に後続する文について―2019

    • Author(s)
      岩男考哲
    • Organizer
      第51回中日理論言語学研究会
    • Invited
  • [Presentation] 重度肢体不自由児の生活空間上の視線情報共有に関する検討2019

    • Author(s)
      宮地弘一郎; 渡邉流理也; 堅田明義
    • Organizer
      日本特殊教育学会第57回大会
  • [Book] 引用形式を含む文の諸相ー叙述類型論に基づきながらー2019

    • Author(s)
      引用形式を含む文の諸相ー叙述類型論に基づきながらー
    • Total Pages
      191
    • Publisher
      くろしお出版
    • ISBN
      978-4-87424-797-6

URL: 

Published: 2021-01-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi