2020 Fiscal Year Research-status Report
国際連携研究による形成的評価を視点とした家庭科探究型モデルの開発
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19K02808
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
綿引 伴子 金沢大学, 学校教育系, 教授 (90262542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 紀子 福井大学, 教育学部, 名誉教授 (90212597)
鈴木 真由子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (60241197)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 形成的評価 / 探究学習 / 授業開発 / コンピテンシー / 家庭科教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの調査により入手した資料を分析し、解明されたコンピテンシー獲得や評価手法を参考に日本版家庭科探究型モデルを開発し授業実践により検証した。小学校教員1名、中学校教員1名、高等学校教員2名の研究協力者とともに、オンラインによる合同研究会を9回開催した(6月21日、7月26日、8月23日、9月27日、11月15日、12月27日、2月20日、2月28日、3月28日)。研究会では、モデル授業と評価法の計画と検討、授業実践、振り返りによる授業と評価法の改善を、各学校種の協力者個人と他メンバーとの協働で実施した。2019年度は、「12才の決定版!マイベストメニュー」(小学校)、「ワクワクMY BAGを作ろう」(中学校)、「住み続けられるまちを考えよう」(高校)、「私と家事労働~そしてこれからの家庭生活と社会を考える~」(高校)を開発したが、2020年度は、特に「ワクワクMY BAGを作ろう」(中学校)、「住み続けられるまちを考えよう」(高校)の授業の改善・検討と再実施を行った。2021年7月2~4日開催の日本家庭科教育学会大会で研究発表を行う準備を進めている。 2020年8月2~9日に米国アトランタで開催予定だった第24回国際家政学会会議において研究発表とワークショップを行う計画を立てていたが、新型コロナウイルス感染症拡大のため大会が2022年に延期された。また、オーストリアで農業・環境教育大学のJohanna Michenthaler氏に、スウェーデンでウプサラ大学のKarin Hjalmeskog氏に、フィンランドでヘルシンキ大学のHanna Kuusisaari氏とカータノコスキ中学校のTuija Laine氏に調査を行う計画を立てていたが、新型コロナウイルス感染拡大のため実施できなかった。一部についてメールにより情報収集を行った。この調査は2021年度に行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究協力者である小学校・中学校・高等学校の教員4名とともに検討を重ねて、授業を実践しながら家庭科の探究型学習・形成的評価モデルを開発した。研究の一部を国内外の学会で発表する準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
<2021年度の計画> (1) 北欧・アイルランド現地調査 (2)家庭科探究型モデルの開発と検証 (3)研究成果論文の学会誌投稿 : 北欧現地調査では、ウプサラ大学のKarin Hjalmeskog氏やヘルシンキ大学のHanna Kuusisaari氏、カータノコスキ中学校教諭のTuija Laine氏等へのヒアリングにより情報を収集する。調査により入手した資料及びヒアリング内容を分析し、解明されたコンピテンシー獲得や評価手法を参考に日本版家庭科探究型モデルを開発し授業実践により検証する。実践検証にあたっては、引き続き4名の各学校段階の研究協力者との合同研究会により、開発したモデルをよりバージョンアップしたり、新しいモデルを開発したりする。 <2022年度の計画> (2019~2021年度の研究期間で申請したが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で外国調査が計画通りできなかったため研究期間を1年延長する予定である。)(1) 米国現地調査 (2)国際会議における成果発表および情報収集・意見交換 (3)家庭科探究型モデルパッケージの作成と公開 : 米国現地調査では、フロリダ州立大学のMarsha Rehm氏、探究型学習を実践しているオハイオ州の高校教師Marybeth Motasem氏、地域協働型学習の先駆的実践者であるMarilyn Swierk氏へヒアリングをし情報収集をする。また、2022年9月に米国アトランタで開催される国際家政学会会議で成果発表およびワークショップを行う。同時に、参加各国のカリキュラムや評価に関する情報を収集するほか、研究者等との意見交換を行う。また、11月に家庭科教師対象の公開学習会を開催し、家庭科探究型モデルの発表と検証を行う。体験的に共有し課題を明らかにする。
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Causes of Carryover |
米国アトランタで開催の第24回国際家政学会会議に出席し、研究発表とワークショップを行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症拡大のため大会が2022年9月に延期された(2020年度:航空チケットキャンセル料発生)。また、オーストリアで農業・環境教育大学のJohanna Michenthaler氏に、スウェーデンでウプサラ大学のKarin Hjalmeskog氏に、フィンランドでヘルシンキ大学のHanna Kuusisaari氏とカータノコスキ中学校教諭のTuija Laine氏に調査を実施する計画を立てていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で実施できなかった。この調査は2021年度に行う予定である。
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