2019 Fiscal Year Research-status Report
Class design of world history teachers to foster citizenship
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19K02826
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
空 健太 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (30548285)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 世界史 / ケース・スタディ / 質的研究 / 国際比較 / 教室研究 / 教師 / アメリカ合衆国 / 単元 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本と米国の世界史教師の営みの比較・考察を通して、市民性を育成する世界史教育を解明しそれに基づく提案を行うことで日本の世界史教育の改革に貢献することをねらいとする。本研究は、国際的な比較研究としての意義と教室を基盤とした実証的研究としての意義がある。 初年度は、次の4点を行った、①関連する国内外の先行研究の分析、②インタビュー・プロトコルの開発及び修正、③フィールドでの研究許可の申請及びインフォーマントとの交渉、④ケース・スタディの実施及び分析。 具体的な研究実績は次の通りである。まず日米の研究者の協力を得、開発していたインタビュー・プロトコルを修正した。次に、日本と米国(米国の主なフィールドはマサチューセッツ州)双方で研究倫理審査(日本は日本体育大学、米国はボストン大学)を受けた。意欲的な教授を行う世界史の教師にインフォーマントとして依頼するため、インフォーマントへのゲートキーパー(大学教授及び学校長)を通して交渉を行った。日本では、東京都2名、千葉県1名、北海道1名、岐阜県1名、熊本県1名の教師の協力を得た。このうち、2019年度は5名のケース・スタディを実施できた。また、米国では、マサチューセッツ州の4つの公立高校の教師5名及びジョージア州の私立高校教師1名の協力を得た。このうち、2019年度は5名のケース・スタディを実施できた。ケース・スタディは、それぞれの教師に対して、1つの単元の中期的な・連続的な参与観察及び単元前後の半構造化インタビューを実施し、世界史教育の実践や信念について調査しデータを収集した。米国におけるCOVID-19の拡大により学校が閉鎖になったため2019年3月の調査が延期になったものの、計画よりも大幅に調査が進展した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本採択課題の初年度である2019年度は、研究代表者はボストン大学の客員研究者として活動した。そのため、本採択課題で予定していた米国調査のほとんどを完了し、予定していた以上のデータを収集することができた。ただし、調査を依頼した研究協力者のうち、2020年3月のものについてはCOVID-19の広がりのため、学校が閉鎖となり、それらの調査が未完了である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、当初の計画以上に進展しているため、研究の2年目である2020年度に調査を全て終了し、2021年度は成果を公表するため、日本と米国の双方で学会発表などを積極的に行う予定である。ただし、COVID-19の状況によっては2020年度に調査が実施できない恐れがあるため、その場合は2020年度は収集したデータの分析と比較を行い、2021年度に未実施の調査を行うこととする。
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Research Products
(2 results)