2023 Fiscal Year Research-status Report
フランスの教員養成における「音楽史」-視覚芸術を活用した授業デザインと指導法
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19K02830
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
吉澤 恭子 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (40594354)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 芸術史 / 音楽科教員 / 教員養成 / フランス / 視覚芸術 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年11月以降、約4年ぶりとなる2023年9月および12月に、パリ国立教職・教育高等学院(INSPE de Paris)で調査を再開することができた。現地調査の約1年前から同教育機関の専任教員とメールやビデオ会議システムを利用し、コミュニケーションを図った。本年度の研究実績として、以下の2点に整理される。 (1)フランスにおける芸術史教育と音楽教育の接点を探りながら、また同時に我が国の音楽科教員養成の専門科目(音楽史や音楽学系の講義・演習、音楽科教育科目全般)にどのように視覚芸術を活用し、それらを実践の場に関わらせていくのかという問題意識から、数年来、地域の芸術文化に着目してきた。その研究成果の一部として、日仏教育学会主催 2023年度研究大会 公開シンポジウム「日仏の芸術教育-教員養成・学校・地域社会を繋ぐ実践と課題」において、「音楽科教員養成における芸術文化体験とその実践-フランスの芸術史教育から学ぶ-」というタイトルで発表した。研究大会ではパリ国立教職・教育高等学院のアグレジェ教員(音楽教育)を招聘し、同教育機関の教員養成の歴史的推移と組織について講演いただいた。 (2)フランスの『小学校学習指導要領』に明記されている芸術科目・領域名「芸術史・芸術実践」に関わる講義・演習、そして「中等教員採用試験(音楽教育)」の筆記試験科目の一つである「音楽と芸術の教養」に関わる講義・演習が、パリ国立教職・教育高等学院で開講されている。そうした授業科目は、我が国の中学校教諭一種免許状(音楽)を取得するための必修科目「音楽史」の内容と重なる。現地調査では、主に中等音楽教員養成・修士課程1年目の授業科目を対象とした。視覚芸術やデジタル教材等に関する多くの情報が得られ、芸術史教育の一部を成す音楽史の授業実践方法に直結する多様なアプローチについて学んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
数年続いたコロナ禍の影響により、研究課題に関わる研究の視点や方向性が拡大した。最後の現地調査から約4年ぶりに、パリ国立教職・教育高等学院で調査を再開することができたが、当初の研究計画の遂行が全体的に遅れているためこのように判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの調査で得られた情報や考察結果を整理し、研究成果の発信に努める。
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