2019 Fiscal Year Research-status Report
ヒストリー学習・メタヒストリー学習の有機的関連と段階的展開に基づく歴史実践教育
Project/Area Number |
19K02836
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
服部 一秀 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (60238029)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | メタヒストリー / 歴史教育 / 小学校 / 中学年 / 高学年 / ドイツ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ヒストリー学習とメタヒストリー学習の有機的関連、小学校から高等学校までの両学習の段階的展開について理論的実践的に究明し、「歴史実践」教育としての歴史教育の可能性を明らかにすることである。4か年にわたる本研究の前半パート(2019年度・2020年度)では、ドイツにおける教科書や授業などを調査分析し、それらを踏まえてヒストリー学習とメタヒストリー学習の有機的関連の究明を小学校と中学校・高等学校の各レベルに関して行うこととしている。このような研究計画に基づき、2019年度においては、主として次の2点に取り組んだ。 その1つは、ドイツ諸州の初等教育段階における歴史学習とそこでの身のまわりの既存の歴史についての取り扱いに関して調査分析し、小学校社会科におけるヒストリー学習とメタヒストリー学習の関連づけの在り方を検討することである。バイエルン州郷土・事実教授の第3学年用教科書の場合を事例として分析し、社会科教育が始まる小学校中学年段階における方略について検討した成果を、社会系教科教育学会第31回研究発表大会において発表した。 もう1つは、ヒストリー学習とメタヒストリー学習の有機的関連に基づく小学校歴史授業の開発である。昨年度に山梨県の小学校教諭と協力して取り組んだ小学校第6学年における「県民の日」という記念日に関する歴史授業の計画・実践を分析吟味し、その改善を追求することによって小学校高学年段階における方略について検討した。その成果を共著論文「小学校社会科におけるメタ・ヒストリー学習」としてまとめることができた。 その他、昨年度着手した博物館展示に関する高校歴史授業の開発を進め、共著論文「歴史教育における博物館展示の新たな活用」を発表することもできた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は2019年度にスタートしたものである。1年目の今年度においては、当初の研究計画に従い、昨年度までの研究を踏まえつつ、小学校の中学年段階と高学年段階とにおけるヒストリー学習を活かしたメタヒストリー学習の方略について考察を進めることができた。今年度行った学会発表の内容については2020年度に論文としてまとめる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度においては、引き続きドイツにおける教科書や授業などを調査分析し、ヒストリー学習とメタヒストリー学習の有機的関連の究明をさらに中学校・高等学校レベルに関して行う予定である。但し、新型コロナウイルス感染症対策のため、現時点において外国出張の可能性を見通せない。もしも、外国出張が今年度中に叶わない場合は翌年度に繰り越し、文献・資料による調査を中心に進めるなど、適切に対応したいと考えている。
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Research Products
(6 results)