2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Programming Education to Connect Junior High School with a Technical High School.
Project/Area Number |
19K02837
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
室伏 春樹 静岡大学, 教育学部, 講師 (30609293)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 技術教育 / 情報教育 / プログラミング教育 / 教材開発 / 教授方略 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度に一般社団法人日本産業技術教育へ投稿した「計測・制御学習における系統的な教授方略の提案」が「小中学校を対象とした計測・制御学習における系統的な教授方略の提案」として受理され,日本産業技術教育学会誌第65号第4号に掲載された。 本研究課題は当初,中学校技術科と工業高校との架橋を目指すプログラミング教育の開発を目的としていたが,COVID-19による社会情勢の変化,特にGIGAスクール構想による1人1台端末の導入と小学校プログラミング教育の必修化の影響を受け,対象を小学校と中学校技術科にシフトすることとなった。2021年度に投稿した「小学校プログラミング教育の現状分析と課題」では,文部科学省の公開するデータから小学校プログラミング教育の実態として中学校との系統性が考慮されていない点を指摘し,2019~2020年度に開発してきたプログラミングロボット教材の資源を活用しながら2023年度に受理された「小中学校を対象とした計測・制御学習における系統的な教授方略の提案」として研究をまとめるに至った。この論文では,計測・制御学習として(1)出力から入力の順に指導する,(2)出力と入力の組み合わせを拡張・発展させる,(3)2値(デジタル)から多値(アナログ)の順に扱う,の3項目を教授方略として設定し,その意味を論じるとともに具体的な指導例を示した。指導例では学校の状況を鑑み,2種類の計測・制御基板を用い,小学校理科の教材を基盤とする扇風機教材および中学校技術の教材を基盤とする自動運転車教材を示すことで,この教授方略の実現可能性を示すことができた。 これらの研究で得られた成果は当初の目標であった中学校技術科と工業高校との架橋にも関係するものであり,初等中等教育を通した体系的で系統的な情報教育の実現に資するものであるといえる。
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