2019 Fiscal Year Research-status Report
SDGsの達成に向けた小学校での教科横断的な森林環境教育プログラムの開発
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19K02839
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
平山 大輔 三重大学, 教育学部, 准教授 (00448755)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 森林環境教育 / 木育 / SDGs / 小学校 / 教科横断 / 教材開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、まず、SDGsの具体的目標(15. 陸の豊かさも守ろう)に係る森林の多面的機能および森林資源の循環利用について、小学校の各教科の内容から、関連のある学習項目の抽出を行った。次に、抽出した学習項目と対応するように、SDGsとの関連を明確にした森林環境教育の授業展開例の作成と教材開発を進めた。具体的には、小学校3年理科「日なたと日かげの地面」、6年理科「自然とともに生きる」、5年社会科「私たちの生活と森林」の内容と関連付けて、校庭の木立、サーモグラフィー(FLIR One、FLIR Systems)およびタブレット端末を利用して、森林の多面的機能のひとつである気候緩和機能を体験的に学習する授業展開例を作成した。作成した授業案について、三重県松阪市内の小学校1校の3年生4クラスにおいて実践し、その効果を知るために、児童へのアンケート調査および教師への聞き取りを行った。また、三重県四日市市での小・中学校教員を対象とした研修の講師、さらに、三重県教育委員会およびみえ森づくりサポートセンターと連携して開催した教職員対象の森林環境教育研修「持続可能な環境づくり~学校で取り組むESD~」の講師を務め、それらの研修においてもこの授業の実践とアンケート調査を実施した。アンケート調査の結果は現在詳しく分析している段階であるが、どの実践においても概ね良い評価が得られており、このことから、考案した授業はSDGsの達成に向けた小学校での森林環境教育に有効であると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
小学校での森林環境教育の授業展開例の作成と教材開発に関して、学校および行政と良好な連携関係をもって当初の計画に沿った形で遂行できているため、おおむね順調に進展していると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度には、前年度考案した森林の気候緩和機能の授業展開例の実践に加えて、森林の生物多様性を学習する授業展開例の考案と教材開発を進め、学校現場での実践を行う計画であるが、新型コロナウイルス感染拡大の影響による休校措置等のため、実践部分に関しては、秋季以降に状況を見極めながら関係機関との協議の上、慎重に判断する予定である。可能であれば、学校現場での実践、学校教職員を対象とした実践、先進的な取組みを行っている地域の視察を行う。これらが不可能な状況であれば、今年度は授業展開例の考案と教材開発に専念し、実践等に関しては次年度に延期する。行政とは引き続き緊密に連携し、対面での検討会が不可能となっても、定期的なオンライン・ミーティング等を通じて、三重県の森林環境教育・木育のあり方の検討を継続する。
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Causes of Carryover |
3月に学会大会への参加を2件計画していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となり、次年度使用額が生じた。これについては、2020年度、学会大会が開催される状況であればその参加にあてる計画である。
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