2021 Fiscal Year Research-status Report
Research on the history of reading instruction after World War II
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19K02844
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| Research Institution | Taisho University |
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Principal Investigator |
稲井 達也 大正大学, 人間学部, 教授 (30637327)
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2019-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 読解指導 / 学校文集 / 生活文 / 読書感想文 / 青少年読書感想文全国コンクール / 朝の10分間読書 / ヤングアダルト(YA) |
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| Outline of Annual Research Achievements |
1958(昭和33)年小学校学習指導要領国語科、1960(昭和35)年高等学校学習指導要領国語科からは、「読むこと」における読書指導が学校図書館における読書指導とは役割が切り離されたことが読み取れる。これ以降、いわゆる読解指導は国語科が担いつつも「読むこと」の学習として定位された。国語科の読書指導と学校図書館の利活用における読書指導とは不可分の関係が構築されつつも、主に読書指導は学校教育全体での取り組みとして人間形成の役割を重視して取り組まれていくことになる。
読書指導の一環である読書感想文は、昭和30年代以降、学校文集における生活文に位置付けられることが少なくなく、全国での取り組みが見られるようになった。青少年読書感想文全国コンクールが読書感想文というジャンルの確立に果たした役割は大きい。その後、戦後初期に重視されたように、読書指導は生活指導の役割を果たす面も継続され、言語教育としての面よりも、むしろ人間形成の面が重視されていくことになる。例えば、昭和60年代に見られるようになった「朝の10分間読書」は、全国各校で取り組まれていたが、1988(昭63)年、船橋学園女子高校（現在の東葉高等学校）で高校生の生活指導の一環として取り組まれ、全国に普及したものである。
児童生徒にどういうものを読ませるかという点では、読書材を探す場合に小学校の児童向けの出版物は多いが、中学生向けの出版物は少ない傾向が現在まで続いている。ヤングアダルト(YA)という分野の確立と普及は、中学生・高校生向けの優れた読書材の発掘に資する取り組みであるが、1979（昭和54)年に「YA出版会」が結成され、現在も複数社の出版社が参加し、公共図書館に対してもヤングアダルトの購入の働きかけを行い、その普及に努めている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍のため、国内視察と海外視察ができなかったことによる
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| Strategy for Future Research Activity |
海外視察が可能になれば、フィンランドやノルウエー、フランス等の視察を実施し、海外における読書指導や学校図書館の状況について実地調査を行う。海外視察ができない場合は、文献研究に注力する。
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| Causes of Carryover |
海外視察の渡航費、図書費、文具費に充てる。コロナ禍のため研究2年次に実施を計画していた海外視察を次年度実施する計画である。研究計画を縮小し、コロナ禍の状況を見て、ヨーロッパ、東南アジアへの渡航を計画している。アメリカについては検討を継続する。
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