2021 Fiscal Year Research-status Report
Experimental Research on EducationalModel of Connecting High school and University IntegratingReflective Inquiry and Round Table
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19K02859
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
松田 淑子 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (00452128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉森 公一 北陸大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40581632)
井上 咲希 金沢大学, 高等教育開発・支援系, 特任助教 (90740275) [Withdrawn]
中野 正俊 金沢大学, 高大接続コア・センター, 特任助教 (60813623)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高大接続 / 教師支援 / 探究 / 評価 / ラウンドテーブル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、探究の深化と評価の一体化を目指し考案・実践した「金沢大学高大接続ラウンドテーブル」の有効性を検証し、「ラウンドテーブル」スタイルが探究学習における学習者及び学習支援者や評価者にもたらす教育効果を証明すること、及び、本「ラウンドテーブル」を新しい大学入試システムの中軸に位置付け、高大接続教育モデルとして提案することの2点である。そして、本研究の独自性は、高大接続教育における探究学習・学修支援対象を、高校生のみならず探究学習・学修を組織、評価する側の高校・大学教師にも拡大していることにある。 令和3年度は、既に金沢大学特別入試の一環として位置付けた「金沢大学高大接続ラウンドテーブル」企画・運営の継続実施(第6回:2021.8.18・第7回:2022.3.25)と共に、①高大接続入試とラウンドテーブルとの関わりと評価についての論文発表を行った。 他方、高校、大学における探究学習・学修支援、教師支援の実践研究としては、石川県内の高校における探究型学習推進事業(県教育委員会主催)支援のほか、全国の大学(長野県看護大学、駒澤大学、京都文教大学、同志社女子大学等)、高校及び教育委員会(新潟県、富山県、広島市、福岡県等)との連携、支援を継続してきた。それらの実践に基づき、②大学授業改革に関する提案を書籍や依頼論文にて発表した。また、③高校生の探究の深まりを支援することと評価者の評価力醸成の双方を目指した「協働支援型評価」について、高大接続教育システム開発の視点から検証し、学会誌論文として発表した。さらに、④広く小・中・高等学校教員に向け、探究の意義と学校における学び合うコミュニティ形成の重要性に関して依頼論文にて提案した。 以上のように、本年度は、実践研究を拡大しつつ、4つのアプローチによる研究論文等の成果発表を実施し、実績を積むことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究に関して、「研究実績の概要」にて示したように、令和3年度は、4つのアプローチによる研究論文等の成果発表を実施し、実績を積み重ねることができた。 従って、当初計画の2つの目的そのものは達成(①探究の深化と評価の一体化を目指し考案・実践した「金沢大学高大接続ラウンドテーブル」の教育効果の証明、及び②本「ラウンドテーブル」の新大学入試システムへの導入とモデル化)できたと言える。また、本研究の独自性である、高校生への支援、高校教師及び大学教師への支援についても継続実施し、それらの成果をそれぞれ論文等に発表してきた。 しかしながら、コロナ禍や多くの研究メンバーの異動等の理由により、当初終了予定であった令和3年度末までには、研究全体の成果等の総括を書籍等によって発表するには至らず、期間を1年延期し、次年度行うこととなった。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年である令和4年度には、大学入試改革および高校・大学の教育改革の実践研究成果を統合させ、高大接続教育モデルとしての理論化を強化し、汎用性をさらに高めるとともに、本研究全体の総括として、書籍化を確実に遂行する予定である。
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Causes of Carryover |
初年度の令和元年度に計画していた海外視察がコロナ感染拡大で実施できず、その後も収束が見込めないことから最終的に断念することとなり、当初計画全体の見直しが生じた。また、研究代表者はじめ複数の研究メンバーの所属先異動等により、研究全体に遅れが生じた。 それらの結果、本年度中に予定していた、研究成果の総括である書籍化等を達成することができず、研究期間を1年延期することとなった。 以上のことから、書籍化等にかかわる費用確保のため、次年度使用額が生じた。 現在、書籍上梓に向け遂行中である。
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Research Products
(15 results)